ワークロードに合わせたインスタンスのプロビジョニング
継続的なプロセスとしての適切なサイジング
適切なサイジングとは、可能な限り低いコストで、インスタンスのタイプとサイズを、ワークロードのパフォーマンスとキャパシティ要件にマッチングさせるプロセスをいいます。また、デプロイされたインスタンスを調べ、キャパシティや他の要件を犠牲にすることなく、それらのインスタンスを取り除いたり、ダウンサイジングしたりする機会を特定するプロセスでもあります。これにより、さらにコストを削減できます。
適切なサイジングは AWS コストを最適化するための重要なメカニズムですが、組織が AWS クラウドに初めて移行する際には考慮されないことがよくあります。これらの組織は、環境をリフトアンドシフトして、後で適切なサイジングを行うことを想定しています。多くの場合、コストよりも速度とパフォーマンスが優先されるため、インスタンスのサイズが過剰に大きくなり、未使用のリソースに対して多額の無駄な費用がかかります。
適切なサイジングを行う機会の特定
適切なサイジングは、クラウドのコストを管理する最も効果的な方法です。インスタンスのパフォーマンスおよび使用のニーズとパターンを継続的に分析し、アイドル状態のインスタンスをオフにして、オーバープロビジョニングされているインスタンスやワークロードとのマッチングが不十分なインスタンスを適切なサイズにします。リソースのニーズは常に変化しているため、コストを継続的に最適化するには、適切なサイジングを継続的に行う必要があります。各チームのために適切なサイジングのスケジュールを確立し、すべてのインスタンスについてタグ付けを強制するとともに、AWS や他のプロバイダーが提供する強力なツールを最大限に活用してリソースのモニタリングと分析を簡素化することで、適切なサイジングを円滑に進めることができます。
EC2 インスタンスタイプ
Amazon EC2 は、さまざまなユースケース向けに最適化されたインスタンスタイプを幅広く提供しています。インスタンスタイプを構成する CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークキャパシティーの組み合わせはそれぞれのタイプごとに異なり、アプリケーションのリソースとして適切なインスタンスタイプを柔軟に選択できます。各インスタンスタイプには 1 つ以上のインスタンスサイズが含まれているため、ターゲットワークロードの要件に合わせてリソースをスケールできます。
AWS ストレージクラス
Amazon S3 は、さまざまなユースケース向けに、幅広いストレージクラスを提供しています。これらには、S3 標準 (頻繁にアクセスされるデータの汎用ストレージ用)、S3 Intelligent-Tiering (不明なアクセスパターンのデータ、またはアクセスパターンが変化するデータ用)、S3 標準 – 低頻度アクセス (S3 標準 – IA)、S3 1 ゾーン – 低頻度アクセス (S3 1 ゾーン – IA、長期間使用するが、アクセス頻度が低いデータ用)、Amazon S3 Glacier (S3 Glacier)、Amazon S3 Glacier Deep Archive (S3 Glacier Deep Archive、長期アーカイブおよびデジタル保存用) が含まれています。
RDS インスタンスタイプ
Amazon RDS は、リレーショナルデータベースのさまざまなユースケース向けに最適化されたインスタンスタイプを幅広く提供しています。インスタンスタイプはさまざまな CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークキャパシティーの組み合わせによって構成されているため、データベースのリソースとして適切な組み合わせを柔軟に選択できます。各インスタンスタイプには複数のインスタンスサイズが含まれているため、ターゲットワークロードの要件に応じてデータベースをスケールできます。
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AWS Cost Explorer と AWS Compute Optimizer のレコメンデーションが、インスタンスを変更してコストを削減する機会を特定するのにどのように役立つかをご覧ください。
AWS Cost Explorer
AWS Cost Explorer は、同じインスタンスファミリー内において、インスタンス上でインスタンス単位でダウンサイジングできる可能性のある、使用率の低い EC2 インスタンスを特定し、RI と Savings Plans を考慮して AWS の請求に及ぼす潜在的な影響を把握するのに役立ちます。