Datadog の顧客の TextNow は、AWS PrivateLink を使用してデータ転送料金を 93% 節約しました

メッセージングと通話用のモバイルアプリケーションを提供する TextNow は、コミュニケーションはすべての人のものだと考えています。2009 年以来、同社は北米で無料の電話番号と無制限の通話とテキストを顧客に提供してきました。2020 年 3 月に新型コロナウイルスのパンデミックが発生すると、企業はデジタル広告の支出を削減し始めました。「当社の広告事業が主な収益源です」と、TextNow のソフトウェアテクニカルマネージャーである Andres Ivanov は言います。「利益を取り戻すのに役立つ計画が必要でした。」 

TextNow はアマゾンウェブサービス (AWS) の費用を節約する方法を検討した結果、AWS PrivateLink Ready Partner Datadog を利用してデータ転送料金を削減できることがわかりました。AWS PrivateLink を使用すると、企業はデータをパブリックインターネットに公開することなく、仮想プライベートクラウドと AWS またはオンプレミスでホストされているサービス間のプライベート接続を確立できます。プライベートネットワーク上のトラフィックを保護することで、TextNow はデータセキュリティを強化し、データ転送料金を 93% 削減しました。

2 人の大学生が電話代の削減方法として設立した TextNow は、ワイヤレスインターネット経由で電話やテキストメッセージを送信するための米国の電話番号をユーザーに提供するボイスオーバーインターネットプロトコルアプリケーションとして始まりました。TextNow は今もそのサービスを提供していますが、今では真のモバイル仮想ネットワーク事業者に成長しました。顧客は TextNow から SIM カードを購入し、全国の長期進化ネットワークで無料のワイヤレスサービスにアクセスできます。2020 年の間に、顧客はモバイルアプリケーションを世界中で 2 億回以上、米国では 1,800 万回以上ダウンロードしました。TextNow の複合アプリケーションでは、ピーク時にパブリックエンドポイントで毎秒約 20,000 件のリクエストを受信します。

企業が広告費を削減する中、TextNow の経営陣は、クラウドスケールのアプリケーション向けのサービスベースのモニタリング/セキュリティソリューションのソフトウェアブランド、Datadog と協力して、ソリューションの迅速な特定に動きました。TextNow はアプリケーションのパフォーマンスモニタリングに Datadog を使用してきましたが、2019 年以降、ネットワーク機能やロギング機能の数は増え続けています。COVID-19 パンデミックの最中に直面した収益の変化を考慮して、TextNow は AWS コストをさらに最適化できる方法を検討しました。「請求書の分析を開始すると、月間アクティブユーザー数が数百万人の企業にとって最もクラウドコストが高いのはデータ転送料金であることがわかりました」と Ivanov 氏は言います。

TextNow は Datadog Network Performance Monitoring で、スループットが最も高いアプリケーションを特定して最適化しました。たとえば、米国東部 AWS リージョンでは、パブリックインターネットを介したデータ転送の料金は 1 GB あたり 0.09 USD で、TextNow の月額費用は 5,000 ドルから 10,000 ドルになります。「急成長中のスタートアップ企業にとって、特に COVID-19 パンデミックの最中に、毎月のデータ転送費用が 10,000 ドルは多すぎました」と Ivanov 氏は言います。AWS PrivateLink によるプライベートネットワーク経由でデータを送信すると、TextNow はパブリックインターネット経由での不要なホップを回避できました。また、Datadog を使ってアーキテクチャの変更の成功を検証し、測定できるようになりました。「以前は、パブリックインターネットや自社のコロケーションデータセンターを介して数社のパートナーと通信していましたが、時には世界中の 5～6 社の異なるインターネットプロバイダーを利用する必要がありました。そのため、デバッグが非常に困難でした」と Ivanov 氏は言います。現在、TextNow のデータは AWS のデータベース内に残るため、より速く、より安く、より安全なデータ転送が可能です。

AWS PrivateLink のセットアップは簡単でした。TextNow はインフラストラクチャをコードとして使用するため、5 分間のコード変更のみですべてのアカウントにエンドポイントを導入できました。エンジニアリングチームによるルーティングテーブルの変更は不要でした。代わりに、エンジニアリングチームに必要だったのは、仮想プライベートクラウドに関連するエンドポイントを作成し、ドメインネームシステムのホスト名を有効にすることだけでした。「そこから、後は魔法のように事実上自然に処理されました」と Ivanov 氏は言います。「私たちは AWS を積極的に利用している企業であり、サポートが必要なときはいつでも AWS サポートチームに連絡しました。そして、これまでのサポートに十分に満足しています。」 セットアップと管理が簡単なため、TextNow チームはネットワーク構築に時間を取られず、顧客のためのイノベーションにより多くの時間を費やすことができます。

TextNow は AWS PrivateLink と Datadog の使用により、データ転送のコストも改善しました。たとえば、米国東部 AWS リージョンでは、転送するデータの 1 GB あたりのコストは、0.09 ドルから 0.01 USD になりました。「AWS PrivateLink の導入によって、データ転送料金を 93% 削減できました。私たちにとっては驚くべきことであり、この新しいソリューションへの取り組みの重要な推進力でもあります」と Ivanov 氏は言います。

TextNow は、AWS PrivateLink と Datadog の導入によって、コスト削減を実現しただけでなく、モニタリングとアラートのインフラストラクチャのセキュリティも向上させることができました。「お客様のセキュリティは常に最優先事項でした」と Ivanov 氏は言います。「このソリューションでは、データが公共のインターネット上にないことがわかっているので、私たちのチームだけでなく、お客様も夜もよく眠れることでしょう。」 TextNow は、AWS PrivateLink を介して他の独立系ソフトウェアベンダーの製品に接続して、それらの接続のセキュリティを強化する方法を模索しています。

最後に、AWS PrivateLink を Datadog と組み合わせて使用することで、TextNow チームはメンテナンスの時間を節約できます。「AWS PrivateLink を使用すると、大幅に効率的なデバッグになります」と Ivanov 氏は言います。「当社のトラフィックは完全に AWS ネットワーク内にとどまります。どこにも出て行かないので、デバッグや作業が非常に簡単になります。」

TextNow は、2021 年にトラフィックを倍増させ、インフラストラクチャを拡張する予定です。同社は、可用性と信頼性を高めるために、新しい地域への拡張を計画しています。また、TextNow は、新しいセキュリティチームを採用し、Datadog Security Monitoring を AWS Network Firewall や Amazon GuardDuty などの AWS のサービスと統合して、セキュリティ体制をさらに強化する予定です。AWS Network Firewall は、企業の AWS 上のすべての仮想プライベートネットワークに不可欠なネットワーク保護を簡単にデプロイできるマネージドサービスです。Amazon GuardDuty は、AWS のアカウント、ワークロード、ストアドデータを保護するために、悪意のあるアクティビティや不正な動作がないかを継続的にモニタリングする脅威検出サービスです。

事前に AWS PrivateLink に移行し、データ転送料金を低く抑えれば、会社の計画どおり急成長を促がすことができます。「会社の成長時には、コスト削減や最適化に取り組めるだけの十分な時間をとることができません」と Ivanov 氏は説明します。「会社が成長期に入る前にこのソリューションを導入していなかったら、データ転送料金が急騰していたでしょう。AWS PrivateLink を導入していれば、TextNow の拡張開始後に、このようなコストの削減方法を検討するために成長を止める必要はありません。」