OpenSearch とは何ですか?

OpenSearch は、リアルタイムのアプリケーションモニタリング、ログ分析、ウェブサイト検索などの幅広いユースケースにご利用いただける分散型、コミュニティ主導型、Apache 2.0 ライセンス、100% オープンソースの検索および分析スイートです。OpenSearch は、統合された視覚化ツールである OpenSearch ダッシュボードを使用して、大量のデータへの高速アクセスと応答を提供するための高度にスケーラブルなシステムを提供します。これにより、ユーザーはデータを簡単に探索できます。OpenSearch は、Apache Lucene 検索ライブラリを搭載しており、k 近傍 (KNN) 検索、SQL、異常検出、機械学習コモンズ、トレース分析、フルテキスト検索など、多くの検索および分析機能をサポートしています。

なぜ OpenSearch を使用する必要があるのですか?

OpenSearch は、ログ分析、アプリケーション検索、エンタープライズ検索など、多くのユースケースにおいて、データの取り込み、保護、検索、集約、表示、分析を容易に行うことができます。OpenSearch では、自由に使用、変更、拡張、収益化、および再販できる 100% オープンソース製品を持てる利点を享受できます。OpenSearch プロジェクトのパートナーは増えており、専門家によるサポート、機能の強化、OpenSearch のマネージドサービスなど、さまざまなサービスを提供しています。OpenSearch プロジェクトは、新しく革新的な機能の豊富なロードマップとともに、安全で質の高い検索および分析スイートを提供し続けています。

OpenSearch が作成されたのはなぜですか?

デベロッパーは多くの理由でオープンソースソフトウェアを採用していますが、最も重要な理由の 1 つは、そのソフトウェアを好きな場所で好きな方法で自由に使えることです。2021 年 1 月 21 日、Elastic NV はソフトウェアライセンシング戦略の変更、そして Elasticsearch と Kibana の新バージョンは一般的利用を認めている Apache License のバージョン 2.0 (ALv2) のもとではリリースしないことを発表しました。代わりに、Elastic は Elasticsearch と Kibana をリリースし、ソースコードは Elastic ライセンスまたは Server Side Public License (SSPL) の下で利用できます。これらのライセンスはオープンソースではなく、これまでと同様の自由は認められません。デベロッパーの中には、ソフトウェアがオープンソースであることを望む人もいるため、また、単一ベンダーロックインを避けるため、Elasticsearch と Kibana の最後の ALv2 バージョンからフォークを作成し、維持することを決定しました。フォークは OpenSearch と呼ばれ、ALv2 で利用できます。

OpenSearch は Amazon OpenSearch Service とどのように関係していますか?

Amazon OpenSearch Service は、AWS マネージドサービスで、インフラストラクチャの管理、モニタリング、保守に悩まされたり、OpenSearch クラスターの運用に関する深い専門知識を構築することなく、OpenSearch クラスターを運用およびスケールすることができます。2021 年 9 月に Amazon OpenSearch Service で OpenSearch のサポートをバージョン 1.0 から開始し、サービス名を Amazon Elasticsearch Service から Amazon OpenSearch Service に変更しました。それ以来、同サービスは複数のバージョンにわたって OpenSearch に追加されたいくつかの新機能をサポートしています。例えば、クラスター間レプリケーションのサポート、トレース分析、データストリーム、トランスフォーム、新しいオブザーバビリティユーザーインターフェイス、OpenSearch ダッシュボードのノートブックなどがあります。これに加えて、k-NN、異常検出、PPL、SQL、アラートにも大幅な改良が加えられています。Amazon OpenSearch Service は、オープンソースのレガシー Elasticsearch バージョンを引き続きサポートしますが (7.10 まで)、オープンソースの OpenSearch バージョンの一部として構築されている新しい機能の恩恵を受けるために、同サービス上で OpenSearch を使用することを強く推奨します。

Amazon OpenSearch Service は、7.10 以降の新しい Elasticsearch のバージョンに対応しますか?

いいえ。7.10 以降の Elasticsearch のバージョンはオープンソースではなく、パーミッシブ ALv2 ライセンスのもとでリリースされていません。Amazon OpenSearch Service は、7.10 まで、オープンソースの Elasticsearch のバージョンをサポートし続けますが、当社は今後、オープンソースの OpenSearch の新しいバージョンを活用し、ログ分析、検索、オブザーバビリティなどさまざまなユースケースで Amazon OpenSearch Service を利用するお客様に機能とイノベーションを提供する予定です。

OpenSearch は、Elasticsearch の新バージョンとの互換性や機能等価性を維持しますか?

OpenSearch のロードマップはコミュニティ主導型であり、AWS を含むさまざまな組織がオープンソースコードベースで新機能を提供しています。OpenSearch は、リアルタイムのアプリケーションモニタリング、ログ分析、ウェブサイト検索などの幅広いユースケースにご利用いただけます。OpenSearch のロードマップは、Elasticsearch のそれとは独立していると考えるべきで、OpenSearch の焦点は、コミュニティやお客様が求める新機能やイノベーションを提供することにあります。OpenSearch は Elasticsearch の新機能と似たような機能を含むかもしれませんが (逆も然り)、すべての機能の実装は 2 つのプロジェクト間で独自に行われます。OpenSearch の第一の目的は、OpenSearch コミュニティとお客様のニーズに最も適したものを構築することです。

OpenSearch が提供する機能にはどのようなものがありますか?

機能

利点

高度なセキュリティ

暗号化、認証、承認、および監査機能を提供します。これには、アクティブディレクトリ、LDAP、SAML、Kerberos、JSON ウェブトークンなどとの統合が含まれます。OpenSearch では、インデックス、ドキュメント、フィールドへのきめ細かいロールベースのアクセス制御も行えます。

組み込みの検索機能

フルテキストクエリ、オートコンプリート、スクロール検索、カスタマイズ可能なスコアリングとランキングなど、検索体験をカスタマイズするのに役立つ多くの機能を提供します。

SQL クエリ構文

一般的な SQL クエリ構文を提供します。aggregations、group by、where 句を使用して、データを調査します。データを JSON ドキュメントまたは CSV テーブルとして読み取るため、最適な形式を柔軟に使用できます。

SQL での検索サポート

使い慣れた SQL のクエリ構文を使用しながら、ファジーマッチング、ブースティング、フレーズマッチングなど、豊富な検索機能にアクセスすることができます。

Data Prepper

Data Prepper は、サーバーサイドのデータコレクターで、ダウンストリーム分析や可視化に向けた、データのフィルタリング、リッチ化、変換、正規化、集計を行うことができます。Data Prepper は、アプリケーションの運用を改善するためのカスタムパイプラインを構築することができます。

トレース分析

トレース分析は、OpenSearch の OpenTelemetry データを取り込み、視覚化する方法を提供します。このデータは、分散型アプリケーションのパフォーマンス問題を発見し、修正するのに役立ちます。

アプリケーションの分析

アプリケーション分析を使用して、システムの可用性ステータスを表示するカスタムオブザーバビリティアプリケーションを作成し、ログイベントをトレースおよびメトリクスデータと組み合わせて、システム全体の健全性の単一ビューにすることができます。これにより、ログ、トレース、メトリクス間を迅速に行き来して、問題の原因を突き止めることができます。

パイプ処理言語

パイプ処理言語は、パイプ (|) で区切られた包括的なコマンドセットを備えた使い慣れたクエリ構文を提供し、データをクエリできます。

操作パネル

パイプ処理言語 (PPL) を使用して生成されたオブザーバビリティ視覚化を整理するための操作パネルを構築します。

イベント分析

パイプ処理言語 (PPL) クエリを使用して、トレースログの相関関係を含むデータのさまざまな視覚化をインタラクティブに構築して表示できます。

機械学習コモンズライブラリ

kmeans や異常検出など、さまざまな機械学習アルゴリズムを使って、モデルをトレーニングし、データの傾向を予測します。機械学習コモンズは、PPL や REST API と直接統合されています。

レポート

ダッシュボード、保存された検索、アラート、および視覚化からレポートをスケジュール、エクスポート、および共有します。 

異常検出

Random Cut Forest (RCF) アルゴリズムに基づく機械学習の異常検出を活用して、データの取り込み時に異常を自動的に検出します。アラートと組み合わせて、ほぼリアルタイムでデータをモニタリングし、アラート通知を自動的に送信します。 

インデックス管理

ロールオーバーや削除などの日常的なインデックス管理タスクを自動化するカスタムポリシーを定義し、それらをインデックスとインデックスパターンに適用します。

インデックス変換

特定のフィールドを中心としたデータの要約ビューを作成し、データをさまざまな方法で視覚化または分析することができます。 例えば、航空データが複数のフィールドやカテゴリに分散しており、エアライン、四半期、そして料金の順に整理されたデータの概要を表示したいとします。変換ジョブを使用して、これらの特定のカテゴリで構成された、要約された新しいインデックスを作成できます。

インデックスのロールアップ

関心のあるフィールドを選び、インデックスのロールアップを使用して、それらのフィールドのみをより粗い時間バケットに集約した新しいインデックスを作成します。数か月から数年分の履歴データを、同じクエリパフォーマンスで、わずかなコストで保存することができます。

パフォーマンスアナライザーと RCA フレームワーク

多数のクラスターパフォーマンスメトリクスと集計をクエリします。コマンドラインインターフェイス (CLI) である PerfTop を使用して、メトリクスをすばやく表示および分析します。根本原因分析 (RCA) フレームワークを使用して、クラスターのパフォーマンスと信頼性の問題を調査します。

非同期検索

クエリのタイムアウトを気にせずに複雑なクエリを実行し、非同期検索クエリをバックグラウンドで実行します。クエリの進行状況を追跡し、利用可能になったときに部分的な結果を取得します。

トレース分析

分散アプリケーションの OpenTelemetry データを取り込んで視覚化します。アプリケーション間のイベントの流れを視覚化して、パフォーマンスの問題を特定します。

アラート

データを自動的にモニタリングし、ステークホルダーにアラート通知を自動的に送信します。直感的なインターフェイスと強力な API により、アラートを簡単に設定、管理、モニタリングできます。OpenSearch の完全なクエリ言語とスクリプト機能を使用して、非常に具体的なアラート条件を作成します。

バケットレベルアラート

アラートポリシーを作成し、データのグループ化されたトレンドに対してアラートを出すことができます。例えば、平均 CPU が指定した閾値を超えた各ホストに対してアラートを出すことができます。

クラスター間レプリケーション

インデックス、マッピング、メタデータを OpenSearch クラスター間で複製し、クラスター間の冗長性を実現したり、セカンダリクラスターに対し、レポートクエリをオフロードすることができます。

k-NN 検索

機械学習を使用して、通常の OpenSearch クエリを実行するのと同じくらい簡単に、数千のディメンションにわたる数十億のドキュメントに対して最近傍探索アルゴリズムを実行します。aggregations と filter 句を使用して、類似検索操作をさらに絞り込みます。 k-NN 類似検索は、製品の推奨、不正検出、画像と動画の検索、関連ドキュメントの検索などのユースケースで活用できます。

ダッシュボードノートブック

ダッシュボード、視覚化、テキストなどを組み合わせて、データを分析するときにコンテキストと詳細な説明を提供します。

OpenSearch クライアント

OpenSearch は、Go、JavaScript、Python、Java など、さまざまな言語クライアントをサポートしています。これらのクライアントを使用して、OpenSearch と直接統合するアプリケーションを構築します。

OpenSearch のスポンサーやメンテナンスは誰がしているのですか?

AWS、SAP、CapitalOne、RedHat、Logz.io、Aiven.io、Bonsai、Logit.io、InstaCluster、BAInsight など、多くの組織が OpenSearch を公に支援しています。

当社は、コミュニティからの貢献を奨励し、受け入れています。その際、コントリビューターライセンス契約 (CLA、Contributor License Agreement) は必要ありません。さらに、お客様が積極的なコントリビューターであり、プロジェクトでより多くの責任を担いたいとお考えの場合に備えて、AWS の社員以外が OpenSearch プロジェクトのリポジトリでメンテナーの権利を獲得するためのプロセスをこちらで定めています。 

今後の OpenSearch の予定はどうなっていますか?

2021 年 7 月に最初の一般利用向けの OpenSearch バージョン 1.0 を発表し、それ以来、多くの新しいバージョンを発表しています。詳細はこちらをご覧ください。コミュニティからの大きな関心とサポートを受けて、ログ分析、検索、オブザーバビリティといった主要なユースケースにわたって、いくつかの新機能を導入しました。これらの分野は、OpenSearch と可視化レイヤー OpenSearch ダッシュボードの両方において、将来の改善のための重要なテーマであり続けています。OpenSearch が注力している主要な分野の簡単な概要については、ロードマップをご覧ください。 

OpenSearch はどのようにライセンスされますか?

OpenSearch プロジェクトのすべてのソフトウェアは、Apache ライセンスのバージョン 2.0 (ALv2) の下でリリースされています。ALv2 は、人々がオープンソースソフトウェアに期待する自由に見合う、よく理解されたパーミッシブな使用権を付与します。つまり、オープンソースソフトウェアをどこでも、どのような方法でも使用、変更、拡張、収益化、再販できるといった自由です。OpenSearch では、このライセンスにより、コミュニティのすべてのメンバーに利益をもたらす幅広い採用と貢献が可能になると当社は確信しています。また、OpenSearch 商標の許容される使用に関するガイドラインを公開しているため、この名称を使用してお客様のサービスを宣伝できます。

OpenSearch のクライアントと API の互換性についての詳しい情報はどこで確認できますか?

オープンソースの OpenSearch のウェブサイトよくある質問をご覧ください。よくある質問には、ツールやプラグイン、アップグレードの互換性、コミュニティ全般、OpenSearch にどのように貢献し、利益を得ることができるのか、といった情報も豊富に掲載されています。

その他のリソース:

OpenSearch には、Elasticsearch B.V. の Apache ライセンスによる Elasticsearch コードの一部と、その他のソースコードが含まれています。Elasticsearch B.V. はその他のソースコードのソースではありません。ELASTICSEARCH は、Elasticsearch B.V. の登録商標です。

 

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