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新たなスキル証明の方法 ~ マイクロクレデンシャルと AWS 認定の関係性について ~
本ブログは 2026 年 8 月 25 日現在の内容を基に記載しております。記載内容については今後変更される可能性があります。
こんにちは ! テクニカルインストラクターの室橋です。AWS クラウドの知識やスキルを証明する方法としての「AWS 認定」はご存知の方も多いかと思います。しかし、2025 年末より AWS Skill Builder に順次コースが追加されている「マイクロクレデンシャル」という新しいスキル証明については、まだご存じない方や、AWS 認定との違いがよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、マイクロクレデンシャルとは何か、AWS 認定との違い、そしてどう組み合わせて活用できるかをわかりやすく解説します。
マイクロクレデンシャルって何 ?
マイクロクレデンシャルとは、AWS Skill Builder 上で取得できる、特定の技術領域に特化した実践スキルの証明です。
AWS 認定が広い範囲の知識とスキルを体系的に問うのに対し、マイクロクレデンシャルは「その技術を実際に使えるか」にフォーカスしています。ハンズオンラボを使用した実践的な評価を通じて、特定のサービスや技術を「知っている」だけでなく「使える」ことを証明できます。
現在提供されているマイクロクレデンシャルの例を挙げると、以下のようなものがあります。
- AWS データレイクハウスの実証 (2026 年 7 月末に新規追加): AWS Glue ETL インジェスト、Apache Iceberg テーブルの最適化、AWS Lake Formation ガバナンスのトラブルシューティングを行い、故障した E コマースレイクハウスプラットフォームを診断して修正します。Amazon Athena、AWS Glue、Apache Iceberg、Amazon EventBridge、AWS Lake Formation、Amazon Data Firehose を含むデータ分析サービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS データストリーミングの実証 (2026 年 7 月末に新規追加):リアルタイムインジェスト、イベントストリーミング、ストリーム処理、データ配信パイプライン、ポイズンピル処理、スキーマ駆動型フォーマット変換のトラブルシューティングを行い、故障したヘルスケアストリーミングインフラストラクチャを診断して修正します。Amazon Kinesis Data Streams、Amazon MSK、Amazon Data Firehose、Amazon Managed Service for Apache Flink、AWS Glue を含むデータ分析サービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS データビジュアライゼーションの実証 (2026 年 7 月末に新規追加): 機械学習を活用した予測の設定、行レベルおよび列レベルのセキュリティの実装、再利用可能な SQL ビューの構築、テーブル計算と条件付き書式を含むダッシュボードの公開を行い、ストリーミングプラットフォームの分析レイヤーを構築します。Amazon QuickSight、Amazon Athena、Amazon Redshift Serverless、AWS Glue Data Catalog を含むデータ分析サービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS MLOps の実証 (2026 年 5 月末に新規追加): Amazon SageMaker AI、Amazon Elastic Container Registry、Amazon API Gateway、AWS Lambda、Amazon CloudWatch を含む機械学習サービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS エージェンティック AI の実証 (2026 年 5 月末に内容更新): Amazon Bedrock AgentCore、Amazon Bedrock Guardrails、Amazon Cognito、AWS Lambda、Amazon OpenSearch Service を含むエージェンティック AI サービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS アプリケーションネットワークの実証: Elastic Load Balancing、Amazon VPC Lattice、Amazon API Gateway、Amazon CloudFront、Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) を含むネットワーキングサービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS インシデント対応の実証: AWS CloudTrail、AWS Identity and Access Management、Amazon EC2、Amazon S3、Amazon RDS、AWS Config を含むセキュリティサービスの習熟度を実証する必要があります。
- AWS サーバーレスの実証: Amazon CloudFront、AWS CodeBuild、AWS CodePipeline、Amazon DynamoDB、AWS Lambda、Amazon Simple Storage Service、Amazon Simple Notification Service、Amazon Simple Queue Service、AWS Step Functions、AWS WAF を含むサーバーレスサービスの習熟度を実証する必要があります。
いずれも、特定のユースケースや技術領域に絞り込んだ内容になっているのが特徴です。
注意: 各マイクロクレデンシャルには制限時間が設けられており、途中で中断することはできません。開始する前に、まとまった時間をしっかり確保してから取り組んでください。また、不合格になった場合は再受験までに 25 日間の間隔を空ける必要があります。十分に準備を整えてから臨むようにしましょう。
なお、本番に取り組む前に、AWS マイクロクレデンシャル – お試し版 で動作環境や出題の雰囲気をあらかじめ確認することができます。初めて挑戦する方はまずこちらから試してみることをおすすめします。お試し版にも少しハードルを感じる場合は AWS のテクニカルインストラクターがマイクロクレデンシャルについて紹介している 無料の動画コースで雰囲気をつかんでいただくのも良いでしょう。
マイクロクレデンシャルのもう一つの大きな魅力は、AWS Skill Builder から無料で挑戦できる点です。リリース当初は有料サブスクリプションが必要でしたが、現在は Skill Builder にアクセスさえできれば誰でも無料で挑戦できます。また、登場してまだ日が浅いコンテンツということもあるため、早い段階で取得すれば、実践スキルを持つエンジニアとして差別化を図れます。
さらに、マイクロクレデンシャルに合格すると Credly からデジタルバッジが発行されます。LinkedIn などの SNS やプロフィールでシェアすることで、実践スキルをアピールする際に役立てることができます。
AWS 認定との違い
マイクロクレデンシャルと AWS 認定は、どちらも「AWS のスキルを証明するもの」ですが、目的や評価の観点が異なります。
| 比較項目 | AWS 認定 | マイクロクレデンシャル |
| 対象範囲 | 幅広いサービスと概念を網羅 | 特定の技術・ユースケースに特化 |
| 評価方法 | 選択式の試験 | ハンズオンラボ・実践的な課題 |
| 証明できること | 広範な知識やスキルを「理解、所持している」こと | 特定スキルを「実際に使える」こと |
| 学習範囲 | 幅広い学習が必要 | 特定領域に集中した利用や学習が必要 |
| 取得場所 | AWS 認定試験会場 / オンライン試験 | AWS Skill Builder |
一言でまとめると、AWS 認定は「知識の幅」、マイクロクレデンシャルは「スキルの深さ」を証明するものと言えます。
こんな方におすすめ
マイクロクレデンシャルは、すでに AWS 認定 (Associate レベル以上) を保有している方が次のステップとして取り組むのに最適です。
AWS 認定は幅広い知識やスキルを体系的に証明するものですが、「実際の現場でそのサービスを使いこなせるか」という実践面はカバーしていません。Associate レベル以上の認定を持つ方は前提となる知識の土台がすでにあるため、マイクロクレデンシャルのハンズオン評価に取り組む準備ができていると言えます。
逆に、認定未取得の状態でマイクロクレデンシャルに挑戦すると、前提知識の不足から難易度が高く感じる可能性があります。まずは関連する AWS 認定の学習で知識の土台を固め、その上でマイクロクレデンシャルで実践スキルを証明するのが効率的な進め方です。
AWS 認定と関係性の深いマイクロクレデンシャルはこれ
各マイクロクレデンシャルは、特定の AWS 認定と内容的なつながりを持っています。関連する AWS 認定の学習をしながらマイクロクレデンシャルに取り組むと、理解がより深まります。
| マイクロクレデンシャル | 関連するAWS認定 |
AWS データレイクハウスの実証![]() |
DEA (Data Engineer – Associate)![]() |
AWS データストリーミングの実証![]() |
DEA (Data Engineer – Associate)![]() |
AWS データビジュアライゼーションの実証![]() |
DEA (Data Engineer – Associate)![]() |
AWS MLOps の実証![]() |
MLA (Machine Learning Engineer – Associate)![]() |
AWS エージェンティック AI の実証![]() |
・DVA (Developer – Associate) ・MLA (Machine Learning Engineer – Associate) ![]() ![]() |
AWS アプリケーションネットワークの実証![]() |
・SOA (CloudOps Engineer – Associate / 旧 SysOps Administrator – Associate) ・ANS (Advanced Networking – Specialty : 2026 年 12 月 31 日に試験終了) ![]() ![]() |
AWS インシデント対応の実証![]() |
・SOA (CloudOps Engineer – Associate / 旧 SysOps Administrator – Associate) ・SCS (Security – Specialty) ![]() ![]() |
AWS サーバーレスの実証![]() |
DVA (Developer – Associate)![]() |
たとえば、AWS Certified Data Engineer – Associate (DEA) の取得を目指している方であれば、データレイクハウス・データストリーミング・データビジュアライゼーション の 3 つのマイクロクレデンシャルがすべて関連しています。認定試験の勉強と並行して取り組むことで、実践的なスキルも同時に身につけられるのではないでしょうか。
まとめ: 両方合わせることで「知識」と「スキル」の両方を証明できる
AWS 認定とマイクロクレデンシャルは、それぞれ単独でも価値がありますが、組み合わせることでより説得力のあるスキル証明になります。
- AWS 認定: 「このサービス群を体系的に理解している」という広い知識・スキルの証明
- マイクロクレデンシャル: 「この技術を実際の場面で使える」という実践的なスキルの証明
たとえば、AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate (MLA) を持ちながら AWS MLOps Demonstrated も取得していれば、「機械学習の知識があり、MLOps の実践的な運用もできる」と示せます。採用担当者やプロジェクトのステークホルダーに対しても、より具体的な能力をアピールできます。
| AWS 認定 | マイクロクレデンシャル | |
| 強み | 知識やスキルの幅・体系性 | 実践スキルの深さ |
| 活用シーン | キャリアの基盤づくり、転職・昇進のアピール | 特定プロジェクトへのアサイン、専門性の強化 |
ぜひ、AWS 認定の学習を進めながら、関連するマイクロクレデンシャルにも取り組んでみてください。知識とスキルの両輪を揃えることで、AWS エンジニアとしての市場価値をさらに高めることができます。
まずは自分が目指している、もしくは所持している AWS 認定に対応するマイクロクレデンシャルから始めてみるのがおすすめです。
著者について

室橋 弘和 (Hirokazu Murohashi)
AWS トレーニングサービス本部 Technical Instructor 兼 Customer Success Manager
Cloud Quest とデカ盛りのお店巡りをこよなく愛するマン。老眼鏡が必要になってきました。













