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Amazon Connect アップデート まとめ – 2024年11月
こんにちは、Amazon Connect ソリューションアーキテクトの清水です。2024年10月のアップデートまとめはご覧いただけたでしょうか。いよいよ re:Invent 2024 が開催されますが、直前の11月にも大きなアップデートがありました。今回は Amazon Connect ならではの特徴である AWS エコシステムを活かし新たなチャネルとして電子メールがサポートされました。これによりお客様からのお問い合わせを電話やチャットと同じフローで対応することが可能になりました。また、今月は Amazon Connect をご利用いただいたお客様に寄稿いただいたブログを改めてご紹介いたします。
それでは今号も以下の内容をお届けします。皆さんのお役に立つ内容があれば幸いです!
- 注目のアップデートとブログについて
- 2024年11月のアップデート一覧
- AWS Contact Center Blog のご紹介
1.注目のアップデートとブログについて
注目#1 Amazon Connect Email is now generally available (Amazon Connect Email が一般提供開始)
Amazon Connect の新しいチャネルとして電子メールを追加しました。AWS のマネージドメールサービスである Amazon SES と連携しつつ、ほとんどの設定は Amazon Connect の画面から行うことが可能です。Web ページに掲載している問い合わせ先や、問い合わせフォームからの送信先を Amazon Connect のメールアドレスに設定し、電話やチャット同様にコールフローを設定することで最適なエージェントへルーティングが可能です。このとき、メールの件名やアドレスから適切なキューへ自動的に振り分けることもできます。エージェントは従来のソフトフォンを利用してメールの作成や返信を行うことが可能なため、ウインドウを切り替えることなくオペレーションが可能です。管理者は電話とメールの優先度を調整したり対応チームを分けるなど柔軟な設計が可能になり、メールの対応時間も含めた KPI レポートが作成できます。設定方法はこちら、料金はこちらをご覧下さい。
注目#2 お客様事例ブログ | Amazon Connect で 58% のコストダウン / ANA X が実践する生成 AI でのお客様の声 (VoC) 分析
ANA X 様では、2022年にオンプレミス型 PBX から Amazon Connect への移行を行い、コンタクトセンターの柔軟性・スケーラビリティ向上と内製化に取り組まれました。このブログでは、移行後の定量的な効果、プロジェクトの移行プロセスとエピソード、移行プロジェクト成功のポイントについて詳細な情報を公開いただきました。さらに、コンタクトセンター運用開始後のお客様の声 (VoC) 分析について目的と課題を整理した上で、生成 AI で分析する効果や内製化のために実践した LLM 学習方法をご紹介いただきました。クラウドコンタクトセンターの具体的な導入効果を知りたい方や、VoC 分析にどこから手を付けて良いか悩まれている方にお役に立つ内容となっています。
2. 2024年11月のアップデート一覧
- Amazon Connect now allows agents to self-assign tasks (Amazon Connect でエージェントがタスクを自分に割り当て可能に) – 11/25/2024
- Amazon Connect では、エージェントがエージェントワークスペースまたはコンタクトコントロールパネル (CCP) からタスクを作成して自分に割り当てることができるようになりました。たとえば、エージェントは任意の時間にタスクをスケジュールして自分にアサインすることで、顧客に最新情報を伝えるフォローアップアクションをスケジュールできます。
- 関連リンク
- Amazon Connect Contact Lens launches calibrations for agent performance evaluations (Amazon Connect Contact Lens がエージェントパフォーマンス評価のキャリブレーションを開始) – 11/25/2024
- マネージャーがエージェントのパフォーマンスを評価する方法の一貫性と正確性を高めるため、キャリブレーションを実行できるようになりました。キャリブレーションでは、複数のマネージャーが同じ評価フォームを使って同じコンタクトを評価できます。異なるマネージャーが記入した評価の違いを確認することで、評価のベストプラクティスについて意見を交換し、評価フォームを改善することができます。また、マネージャーの回答と承認された評価と比較することで、パフォーマンス評価における精度を測定し、改善させることができます。
- 関連リンク
- Amazon Connect Contact Lens generative AI-powered post contact summarization is now available in 5 new regions (Amazon Connect Contact Lensの生成AIを活用した会話後要約機能が5つのリージョンで利用可能に) – 11/22/2024
- Amazon Connect Contact Lens の生成 AI を活用した会話後要約機能が、ヨーロッパ(ロンドン)、カナダ(セントラル)、アジアパシフィック(シドニー)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シンガポール)の AWS リージョンで利用可能になりました。この機能は、長時間の顧客との会話を簡潔でわかりやすい文章に要約します(例:「顧客は直前のフライトキャンセルに対する払い戻しを受け取っておらず、エージェントは業務手順に従った払い戻しを提案しなかった」)。これにより、エージェントは顧客とのコールが完了してから数秒以内に要約にアクセスでき、コール後の作業を迅速に完了することができます。
- 関連リンク
- Amazon Connect now provides granular disconnect reasons for chats (Amazon Connect がチャットの詳細な切断理由を提供開始) – 11/22/2024
- Amazon Connect のコンタクトレコードに、チャットの詳細な切断理由が含まれるようになり、これに基づいてカスタマーエクスペリエンスを改善しパーソナライズすることが可能になりました。例えば、エージェントがネットワークの問題で切断した場合、次に最適なエージェントにチャットをルーティングすることができます。また顧客が無応答のために切断した場合、プロアクティブに SMS を送信してチャットの再開を図ることができます。
- 関連リンク
- 管理者ガイド (DisconnectReason)
- Amazon Connect Email is now generally available (Amazon Connect Email が一般提供開始) – 11/22/2024
- Amazon Connect Email は、カスタマーサービスの電子メールの優先順位付け、割り当て、解決の自動化を容易にする組み込み機能を提供し、顧客満足度とエージェントの生産性を向上させます。Amazon Connect Email を使用すると、顧客が送信した電子メールやウェブサイトやモバイルアプリのウェブフォームを通じて送信された電子メールを受信し、応答することができます。自動応答の設定、電子メールの優先順位付け、ケースの作成または更新、エージェントの支援が必要な場合に最適なエージェントへの電子メールのルーティングが可能です。さらにこれらの機能は Amazon Connect のアウトバウンドキャンペーンとシームレスに連携し、プロアクティブでパーソナライズされた電子メールコミュニケーションを実現します。
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- Amazon Connect Contact Lens がカスタムダッシュボードをサポート – 11/20/2024
- Amazon Connect Contact Lens が、カスタムダッシュボードの作成、および既存のダッシュボードへのウィジェットの追加や削除をサポートしました。これらのダッシュボードを使用することで、カスタム定義の期間(例:週ごと)、サマリーチャート、時系列チャートなどを用いて、リアルタイムおよび過去の集計されたパフォーマンス、傾向、インサイトを表示し比較することができます。今回、これらのダッシュボードをさらにカスタマイズし、ウィジェットを変更して特定のビジネスニーズに最適なビューを作成できるようになりました。例えば、セルフサービス、キュー、エージェントのパフォーマンスをモニタリングしたい場合、これら3種類のウィジェットをダッシュボードに追加して、コンタクトセンターのパフォーマンスを一元的に把握することができます。
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- Amazon Connect の予測、キャパシティプランニング、スケジューリングで 9 つの追加言語のサポートを開始 – 11/20/2024
- Amazon Connect の予測、キャパシティプランニング、スケジューリングにおいて、9 つの追加言語をサポートしました。新たにサポートされる言語には以下が含まれます:カナダフランス語、中国語(簡体字および繁体字)、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、およびスペイン語。
- 関連リンク
- Amazon Connect が、パーソナライズされたプロアクティブな新たなエンゲージメント機能を提供 – 11/18/2024
- Amazon Connect が顧客のニーズに積極的に対応し、より良い顧客成果を実現するための新機能を提供しました。顧客体験の中で適切なタイミングに、適切なチャネルから、リアルタイムのサービス更新、プロモーションオファー、製品使用のヒント、予約リマインダーなどの積極的なアウトバウンドコミュニケーションを開始できます。Amazon Connect Customer Profiles を使用して、販売管理システムの注文、モバイルアプリの位置データ、予約システムの予約データ、ウェブサイトからのインタラクションなど、リアルタイムの顧客行動に基づいて動的に更新されるターゲットセグメントを定義できます。
- 関連リンク
- Amazon Connect がチャットやタスクを使用する際のコールバックのサポートを開始 – 11/01
- Amazon Connect では、音声通話に加えてチャットやタスクからコールバックをリクエストできるようになりました。たとえば営業時間外に顧客がコンタクトセンターに問い合わせた場合、チャットメッセージを送信するか、ウェブフォームからの問い合わせをタスクに連携することで、音声でのコールバックをリクエストできます。コールバックによって顧客は待ち続けることなく、営業時間が開始されたらエージェントから電話を受けることができます。
- 関連リンク
3. AWS Contact Center Blog のご紹介
- Amazon Connect で 58% のコストダウン (日本語記事/英語版はこちら)
- ANA X はこれまでのノウハウとその選択肢を生かし、オンプレミス型の PBX を中心としたコールセンターシステムから、クラウドベースの Amazon Connect にマイグレーションを成功させました。本記事では、その経緯と成功体験を共有し、読者が自らの力でシステム移行と運営を実現できる可能性について触れます。
- ANA X が実践する生成 AI でのお客様の声 (VoC) 分析 (日本語記事/英語版はこちら)
- ANA X では問い合わせ対応が長時間化する原因分析、顧客ニーズの詳細分析において課題を持っていました。そこで生成 AI 技術に注目し、従来の分析手法では見逃されがちだった微細なトレンドやパターンを正確に把握し、分析する手法を発見しました。生成 AI がコンタクトセンターでの VoC 分析にどのように貢献するか、特に最新の LLM (大規模言語モデル) 技術を用いた手法の利点と従来手法との比較した際の優位性についてを紹介します。
- インゲージ社、Amazon Connect によりクラウド電話機能を実現。AI サービスとの統合も行い利便性を向上 (日本語記事)
- 「Re:lation」は、顧客対応の問題を解決するための問い合わせ対応・メール共有システムです。複数のコミュニケーションチャネルを一画面に集約し、チーム間で共有・管理できる機能を提供しています。また、Amazon Connect を活用したクラウド電話機能やAIサービスとの統合により、電話での会話の文字起こしなど多様な機能を実現しています。この記事では、AWS の利用状況や Amazon Connect を活用するようになった経緯などを、「Re:lation」提供企業である株式会社インゲージに詳しく伺いました。
- Implementation of DevSecOps Ecosystem for Amazon Connect at NatWest (英語記事)
- 多くの組織がカスタマーサービス向上を目指す中、クラウドベースのコンタクトセンターソリューションが注目されています。NatWest Group にとって、Amazon Connect を活用したカスタマーエクスペリエンス向上は、長期的なロイヤルティと競争優位性を高める重要な取り組みでした。しかし大規模導入にはDevSecOps エコシステムの実装と管理に課題があります。NatWest は、Amazon Connect 導入に加えコンタクトセンター変革の長期的成功と回復力を保証する堅牢なエコシステム構築に着手しました。このガイドは、NatWest の経験から得た洞察とベストプラクティスを提供します。
- Best practices for handling email messages within a flow (英語記事)
- カスタマーサービスにおいてメールは重要なコミュニケーション手段です。しかし問い合わせ量の増加により効率的な管理が課題となっています。自動化されたメール処理ソリューションを導入することでこれらの課題に対処し、顧客体験とエージェントの生産性を向上させることができます。この記事では、Amazon Connect と AI を使用してインテリジェントなメールルーティング、顧客インサイト、パーソナライズ、自動化機能を実現する方法を見ていきます。
- Transform customer data into personalized customer experiences with Amazon Connect Customer Profiles and Outbound Campaigns (英語記事)
- コンタクトセンターチームは顧客に問題が発生する前にとコミュニケーションを取ることで、顧客ロイヤルティの向上と収益増加を目指しています。しかし効果的な事前対応にはパーソナライズされ一貫性のあるコミュニケーションが必要です。顧客データは多くの場合、ビジネスサイロ、アプリケーション、チャネル間で分断されており効果的な事前対応を難しくしています。この記事では、計算属性を使用して Amazon Connect Customer Profiles データを実用的なデータポイントに変換する方法を解説します。これらのデータポイントは、注文履歴データに基づいたインバウンドの音声応答や、リアルタイムでターゲット化された顧客セグメントを使用した Outbound Campaign など、体験をパーソナライズするために使用することができます。
- Announcing: Proactive communications with outbound campaigns and Customer Profiles in Amazon Connect (英語記事)
- 双方向のコミュニケーションは強固な関係の基礎です。あらゆるタイプの組織にとって事後対応型のカスタマーサポートは不可欠ですが、積極的な働きかけは顧客満足度を新たな高みへと引き上げることができます。しかし、組織は適切なメッセージを適切な人に適切なタイミングで送信する必要があります。Amazon Connect で発表された最新のイノベーションにより、組織は個々の顧客のニーズに合わせたターゲットコミュニケーションを開始することができます。この記事では、Amazon Connect Customer Profiles を効果的に利用して、個々の顧客の注文履歴などの生の顧客データを実用的なデータポイントに変換する方法を紹介します。
今月のお知らせはここまでです。12月はいよいよ re:Invent 2024 を開催します。皆様のコンタクトセンター改革をご支援する新しい発表を楽しみにしてください。このブログへのフィードバックもお待ちしています!
シニア Amazon Connect ソリューションアーキテクト 清水 幸典