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AWS 認定: 新しい種類の試験問題の追加

この記事は、2024 年 7 月 22 日に Alex Kassidis によって執筆された「AWS Certification: Addition of new exam question types」を翻訳したものです。

このたび、AWS 認定に 3 つの新しい種類の試験問題 (並べ替え、内容一致、導入事例) が導入されることをお知らせします。新しい種類の試験問題は、既存の択一選択問題や複数選択問題と組み合わせることで設問を読む時間を短縮し、重要な概念についての知識の検証を強化するよう作られています。このような新しい種類の問題は、まず AWS Certified AI Practitioner (AIF)AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate (MLA) に導入されます。このブログ投稿では新しい種類の問題についてのインサイトを共有し、受験準備に役立つ情報を提供します。

新しい種類の問題を追加する理由

並べ替え問題と内容一致問題を使用することで、択一選択問題や複数選択問題よりも、手順や組み合わせに関する知識を効率的に検証できます。導入事例問題では、あるシナリオについて複数の設問が提示されるため、設問ごとに新しいシナリオを読む必要はありません。並べ替え、内容一致、導入事例の各設問の点数は、択一選択問題や複数選択問題と同じです。試験では、新しい種類の問題が択一選択問題や複数選択問題と組み合わされて提示されます。

新しい質問の作成にご協力いただいた、Blackbook.ai の AI/ML コンサルタントの Sean Jude Lyons 氏は、次のように述べています。「並べ替え問題、内容一致問題、導入事例問題では、丸暗記では確認できないような知識を検証できます。受験者は現実世界の問題を解決するためにクリティカルシンキングを行い、自身の知識を応用する作業を行っていることに気付くでしょう。試験に使用される導入事例は、現実の課題をシミュレートするものです。受験者は複雑な問題に取り組み、クリティカルシンキングを適用し、効果的なソリューションを生み出す必要があります」

新しい種類の問題が追加されても、試験に大きな変更はありません。試験問題の総数と標準的な制限時間についての変更点はありません。スコアレポートには、合格または不合格の結果、ブループリント分野別のパーセンテージスコア、分野別のコンピテンシー評価が引き続き記載されます。問題種類別のパフォーマンスに関する情報は提供されません。

これらの新しい種類の問題の受験に関するデモは、試験配信プロバイダーの Pearson VUE を通じて体験できます。AWS 試験デモにアクセスするには、Pearson VUE の Amazon Web Services (AWS) 試験プログラムのページをご覧ください。ページの [関連リンク] セクションに移動し、[AWS 試験デモ] を選択します。

新しい種類の問題に関するフィードバックは、試験中に各試験問題の左上隅に表示される [コメント] フィールドで提供できます。また、試験終了時のアンケートで全般的なフィードバックを提供することもできます。

予定される内容: 新しい種類の問題

並べ替え問題

並べ替え問題では、一連のステップまたは選択肢のリストを論理的な順序で並べる必要があります。指定されたタスクを完了するための手順について、3~6 個の選択肢の中から、ドロップダウンリストを使用して正しい順序で選択します。

設問によっては、すべての選択肢を使用します。一部の選択肢のみを使用する設問もあります。設問の指示には、選択して並べ替える必要がある選択肢の数が記載されます。設問に対する点数を得るには、正しい選択肢をすべて選び、正しい順序に並べる必要があります。

並べ替え問題のサンプルについてお客様からいただいたフィードバックをいくつかご紹介します。

  • 「並べ替え問題では、択一選択問題の各選択肢の違いを見つける手間が省けると思いました。読解力よりも技術的な知識に重点が置かれています」
  • 「並べ替え問題の場合、トピックに関する十分な知識が必要です。択一選択問題の場合、トピックに関して十分な知識がなくても、不正解の選択肢を消去法で排除し、残った選択肢を選ぶことで正解を導き出せます」
  • 「並べ替え問題の場合、効果は択一選択問題と同じかと思いますが、読まなければならないテキストの量が少なくなります。そのため問題が明確になり、答えやすくなります」

並べ替え問題の例は、次のとおりです。

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並べ替え問題のスクリーンショット 設問 ある企業では、暗号化されていない既存の Amazon RDS DB インスタンスを暗号化する必要があります。このプロジェクトでは、ダウンタイムは許容されます。以下のリストから、必要な暗号化を行うための正しい手順を選択して並べ替えてください。 各手順を 1 回だけ選択するか、まったく選択しないでください。 (3 つ選択) ステップの選択肢のリスト 既存の DB インスタンスのスナップショットを作成する。 スナップショットの暗号化されたコピーを作成する。 存の DB インスタンスの暗号化されたリードレプリカを作成する。 既存の DB インスタンスで暗号化を有効にする。 暗号化されたリードレプリカから DB インスタンスを復元する。 暗号化されたスナップショットから DB インスタンスを復元する。 3 つのドロップダウンリストを使用して、正しいステップを選択して並べ替えます。

内容一致問題

内容一致問題では、3~6 個のプロンプトのリストと、そのプロンプトに対応する選択肢のリストが提示されます。ドロップダウンリストを使用して、各プロンプトに対する正しい選択肢を選びます。

設問によっては、各選択肢を使用するのは 1 回のみです。同じ選択肢を複数回使用する設問や、まったく使用しない選択肢がある設問もあります。設問の指示には、選択肢を使用する回数が記載されます。該当する設問に対する点数を得るには、各プロンプトの正しい選択肢を選ぶ必要があります。

内容一致問題のサンプルについてお客様からいただいたフィードバックをいくつかご紹介します。

  • 「内容一致問題により、標準的な択一選択問題に少し多様性が加わります。読みながら解答を選択できる問題でした」
  • 「内容一致問題は素晴らしいと思います。選択肢を比較する方法として優れています」

内容一致問題の例は、次のとおりです。

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内容一致問題のスクリーンショット 設問 ある企業では Amazon S3 ストレージコストを最小限に抑える必要があります。次の各ユースケースにおいて、この要件を満たす適切な S3 ストレージクラスを以下のリストから選択してください。各ストレージクラスを 1 回以上選択しても構いません。(4 つ選択) S3 Glacier Flexible Retrieval S3 Standard ユースケース アプリケーションログを分析のために毎日取得する。 バックアップを 3 か月ごとに復元し、12 時間以内に取得する。  データを 1 年に 1 回取得する。 動画ファイルをミリ秒以内に取得する。 4 つのドロップダウンリストを使用して、ユースケースを正しい S3 ストレージクラスに一致させます。

導入事例問題

受験者は、シナリオを読んで、シナリオに関する複数の設問に解答します。導入事例の各設問は、同じシナリオに関するものです。導入事例の各設問は個別に採点されます。導入事例では正解した設問ごとに点数が得られます。

導入事例問題の例は、次のとおりです。

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2 つの設問がある導入事例問題の最初のスクリーンショット 導入事例 2 問 ある企業では e コマースアプリケーションを AWS に移行しています。アプリケーションは、ウェブサーバー、アプリケーションサーバー、リレーショナルデータベース、ストレージ、キャッシュで構成されています。同社は、耐障害性を備えたアーキテクチャを設計する必要があります。 設問 2の1 ウェブサーバーとアプリケーションサーバーの耐障害性を実現するアクションの組み合わせはどれですか。(2 つ選択) A 複数のアベイラビリティーゾーンにまたがる Amazon EC2 インスタンスの Auto Scaling グループを設定する。 B Amazon EC2 インスタンスを単一のアベイラビリティーゾーンの複数のサブネットにデプロイする。 C Amazon EC2 インスタンスのロードバランシングを実装する。 D Amazon EC2 スポットインスタンスを起動する。 E インスタンスサイズがラージ (large) の Amazon EC2 インスタンスを起動する。

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2 つの設問がある導入事例問題の 2 番目のスクリーンショット 導入事例 2 問 ある企業では e コマースアプリケーションを AWS に移行しています。アプリケーションは、ウェブサーバー、アプリケーションサーバー、リレーショナルデータベース、ストレージ、キャッシュで構成されています。同社は、耐障害性を備えたアーキテクチャを設計する必要があります。 設問 2の2 データベースの高可用性を保証するアクションはどれですか。 A Amazon DynamoDB Accelerator (DAX) を構成する。 B Amazon RDS Multi-AZ DB インスタンスのデプロイを構成する。 C Amazon RDS DB インスタンスをプライベートサブネットにデプロイする。 D リードレプリカを複数の AWS リージョンにデプロイする。

試験の準備

新しい種類の問題への準備に役立つよう、AWS 公式 Exam Prep リソースで並べ替え、内容一致、導入事例の練習問題を提供しています。AWS Skill Builder の4 ステップの試験準備プランに沿って準備すると、試験準備で自信をつけることができます。すべてのプランに登録するか、ニーズに応じて特定のコースを選択して、受験当日に向けた準備ができます。

AWS 認定に関するページを参照してください。