Amazon Web Services ブログ

AWS IoT Deep Dive #4 – 2021年上半期 AWS IoT アップデート 資料と録画、Q&Aを公開

こんにちは、IoT スペシャリストソリューションアーキテクトの三平です。

本記事では、AWS IoT Deep Dive セミナーシリーズの第4回の開催内容と資料、当日いただいたご質問とその回答をまとめております。

AWS IoT Deep Dive セミナーとは

本セミナーシリーズは、お客様が IoT 製品やサービスを設計・開発する際のよくある課題や考慮すべき事項を共有し、AWS を用いたソリューションをより深く・詳細にお伝えするセミナーです。本セミナーイベントの詳細については、こちらのブログ記事にて説明していますので、是非ご覧ください。

また、本セミナーシリーズに関する過去のブログ記事はこちらからアクセスできます。

AWS IoT Deep Dive #4 – 2021年上半期 AWS IoT アップデート

第4回となる今回は、AWS IoT サービスの2021年上半期のアップデートや、AWS IoT Core for LoRaWAN、AWS IoT における DR の考え方について紹介いたしました。

Topic 1 – 2021年上半期 AWS IoT サービスアップデート

01_2021年上半期 AWS IoT サービスアップデート

Q&A

Q: カスタムドメインを利用する場合、カスタムオーサライザを使わなければクライアント証明書が無くても、どんなデバイスからでも AWS IoT Core に Pub/Sub できるのでしょうか?

カスタムドメインのみを利用する場合、デバイスの認証については AWS IoT Core が提供している方式となるため、MQTT での接続にはクライアント証明書による認証が必要となります。カスタムオーサライザを組み合わせることで、クライアント証明書以外の独自のクライアント認証と認可の仕組みを利用することができます。詳しくは、以下のドキュメントをご参照ください。

 

Topic 2 – AWS IoT Core for LoRaWAN Deep Dive

LoRaWAN の概要と技術動向

資料 (PDF)

AWS IoT Core for LoRaWAN のご紹介

02B_AWS IoT Core for LoRaWANのご紹介

Q&A

Q: HACCP 関連だと構内 LAN や屋内 Wi-Fi の利用がイメージしやすいのですが、LoRaWAN を利用する背景はどういったものがあるのでしょうか?

すでに Wi-Fi のアクセスポイントがある環境で、センサーの電源が確保出来る場合であれば、Wi-Fi 経由で良いかもしれません。LoRaWAN を利用すると、諸条件によりますが電池駆動のデバイスで数年間利用が可能であり、Wi-Fi と比べて飛距離があるため少ないゲートウェイ数での運用が可能です。このため、電源を取りづらい環境でも設置ができるのと、すでに稼働中のシステムに後からセンサーを取り付けたりするといったユースケースも実現がしやすいです。

Q: 既に保有するゲートウェイや、自作のゲートウェイ/デバイスの利用は可能でしょうか?

LoRa Basics Station のバージョン2.0.4以降を利用可能なゲートウェイであれば、利用可能な場合があります。詳しくはこちらのドキュメントをご覧ください。

また、こちらの動画では、Raspberry Pi に Basics Station をインストールしています。

 

Topic 3 – AWS IoT の DR を考える

03_AWS IoTのDRを考える

Q&A

Q: 従量課金のマネージドサービスで active-active を構成する場合、コストが倍になるといった事はなさそうで、積極的に採用しても良さそうだなと思いましたが、コスト的な懸念が出る事はあるのでしょうか?もしくは採用を慎重に考えるとしたらどんなポイントがあるのでしょうか?

実運用では、デバイスから送信されてくるデータもグローバルテーブルや Multi-Region Replication を有効にする必要があります。この場合は、データの送信頻度やサイズにもよりますが、シングルリージョンと比べてコストが大きく変わってくることになります。システム全体で考えた場合に、コストがどのように変わってくるかを確認していただくのが良いと思います。

Q: この DR のリファレンス実装はフェイルバックは考慮されたものでしょうか?

Disaster Recovery for AWS IoT ソリューションではセカンダリー側で発生した変化をプライマリー側に反映していないため、その実装が必要となります。

最後に

本記事では、AWS IoT Deep Dive セミナーシリーズの第4回の資料と録画、当日いただいたご質問とその回答をまとめました。本セミナーイベントは今後も実施していく予定ですので、是非ご参加ください。

AWS IoT 開発者ポータル

IoT エンジニア向けに、IoT 関連の国内の事例やセミナーの情報、ハンズオンや学習のためのデジタルコンテンツなどを随時更新しています。

https://aws.amazon.com/jp/local/iot/

著者について

mihira三平 悠磨

ソフトウェアエンジニアとして会話AIやロボット開発を経験しました。AWS では IoT スペシャリストソリューションアーキテクトとして、お客様の IoT 関連案件を支援しています。