Amazon Web Services ブログ

AWS Summit Tokyo は見どころがいっぱい!製造業向け展示・セッションのご紹介

みなさん、こんにちは!製造業のお客様を中心に技術支援を行っているソリューションアーキテクトの稲田です。

AWS Summit な季節になってきましたね!まさか、「AWS Summit ってなんだっけ?」って思った方いませんよね..?安心してください。このブログに出会ったあなたはラッキーです。AWS Summit についてまずはおさらいしましょう。

AWS Summit とは

AWS Summit は、クラウドコンピューティングコミュニティが一堂に会して、Amazon Web Services(AWS)に関して学習し、ベストプラクティスの共有や情報交換ができる、 AWS に興味がある全ての皆様のための無料のイベントです。なんと、そんな魅力的なイベントが東京で開催されます!その名も AWS Summit Tokyo!昨年はコロナ禍の影響もあり、オンライン開催でしたが、今回は現地開催です!

開催期間は 2023 年 4 月 20 日(木)、21 日(金)の 2 日間で、会場は幕張メッセです。基調講演・150 を超えるセッション・180 を超える EXPO コンテンツがありますが、今回はその中から製造業に関する展示とセッションをご紹介させて頂きます

「どうしよう..申し込み忘れてた..」と思っているそこのあなた!安心してください。下のリンクから登録できるので今登録しちゃいましょう!

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EXPO ブース

近年、工場などの生産設備で IoT 技術を活用し、新たな価値を創出するスマートファクトリーの取り組みが活発です。AWS では、工場における AWS サービスの活用事例として、2 つのミニチュア工場を使ったスマートファクトリーのデモ環境を開発しました。また、日本国内では初登場となる Amazon Monitron の実機展示を含むエッジデバイスにおける産業向け AI サービスをご紹介します。

モデルファクトリーデモ 1 および製造ダッシュボード : 工場データの可視化 ・ 分析

生産設備の稼働状況などのデータをクラウドに集約し、各製造ラインや製造装置の稼働状態をリアルタイムにダッシュボードへ表示することで、複数工場の現在の稼働状況を遠隔地から把握することを可能とします。
 

BI ツールの Amazon QuickSight を利用すると、MES(製造実行システム)が保有する生産・在庫情報や ERP(企業資源計画)が保有するビジネス情報など、各 IT システムで保持するデータを組み合わせたダッシュボードを作成できます。ブースでは、現場の情報を活用した、データドリブンなビジネス判断を行うためのサンプルダッシュボードをご紹介します。

モデルファクトリーデモ 2 : 外観監査の自動化・デジタルツインによる工場稼働状態の可視化

モデルファクトリーデモ2ブースでは、クラウド機能を工場側に拡張させ、機械学習推論をエッジで実行することで、自動化した外観検査をご覧いただけます。過去 AWS ブログで紹介したミニチュアファクトリーデモでは Amazon SageMaker を使用して独自の機械学習モデルを使って外観検査デモを作成し公開していましたが、今回は Amazon Lookout for Vision を活用したものとしてリニューアルされています。また、加えて工場装置のデータをクラウド側に収集し AWS IoT TwinMaker で構築したデジタルツインに投影することでミニチュアファクトリーの状態をリアルタイムにわかりやすく可視化し、異常箇所の特定を容易にする様もご覧いただけます。

産業向け AI サービス(Amazon Monitron、AWS Panorama)とエッジデバイスの展示

Amazon Monitron 設備の異常を検出

エッジデバイスブースでは、Amazon Monitron の実機展示を行います。Amazon Monitron は、工場や倉庫等において、機器・設備の予知保全や異常検知をローコストで行うための仕組みで、Amazon Monitron センサーを機器に取り付け、振動や熱データをクラウドに送信し、機械学習のアルゴリズムによって分析、潜在的な障害を検知してダウンタイムを防ぎます。今回、国内では初の展示となります。

AWS Panorama 画像・映像の CV 処理

同じくエッジデバイスブースでは、AWS Panorama によるコンピュータービジョン(CV)の実機デモンストレーションを展示します。AWS Panorama は、機械学習デバイスとソフトウェア開発キット(SDK)の集合体で、オンプレミスの IP カメラ群に CV をもたらします。

Panorama デバイスで実行される CV 処理はクラウド上で管理され、利用者は Panorama SDK を用いて自由に開発・更新することができます。 AWS Panorama によって複数の IP カメラ群を高度な映像分析に利用することが可能です。 AWS Panorama は以下のようなユースケースで利用されています。

  • 棚の在庫チェック
  • 加工品の数量チェック
  • 屋内人流ヒートマップ
  • 流通コンテナの追跡
  • 空港交通レーンの駐車監視
  • レジ待ち行列通知

エッジデバイスブースでは AWS Panorama を用いた棚モニタリングのデモンストレーションを展示します。AWS Panorama で棚にあるボトルの在庫状況をリアルタイムに監視し、棚にある 品目の数が特定のしきい値を下回ったときにマネージャーに通知します。シンプルなユーザーインターフェースにより、マネージャーは在庫数量を確認したり、在庫切れの通知設定を変更できます。

スペシャルセッション

テクノロジーが けん引するイノベーション:AWS の深化と進化

  • スピーカー
    • 株式会社 NTTドコモ 執行役員 ネットワーク開発部 長音 洋行 氏
    • ダイキン工業株式会社 執行役員 空調生産本部 副本部長 羽東 公一 氏
    • 株式会社 Singular Perturbations 代表取締役 梶田 真実 氏
    • デジタル庁 クラウドユニット シニアエキスパート 山本 教仁 氏
    • アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 執行役員 技術統括本部長 巨勢 泰宏
  • 日時:4 月 20 日 (木) 13:50 – 15:05(75分)
  • 概要:クラウドが果たすべき役割はこれまで以上に重要度を増しています。AWS は、お客様が”ビジネスを支えるインフラ”に求める、性能、コスト、セキュリティなどの要件に取り組んできました。このセッションでは、AWS のインフラを支えるテクノロジーの「深化」について解説し、さらにデータ活用、機械学習・AI、IoT、業務や業種に特化したサービスなど、お客様の声をもとに「進化」し続ける AWS の最新のサービスについて、AWS を活用してイノベーションに取り組まれているお客様の事例とともにご紹介します。
  • 関連する製造の業務領域:スマートプロダクト&サービス
  • 参加リンク:登録はこちらから

事例セッション

旭化成が進める製造系 DX における AWS 活用 ~生産系データ活用基盤・MLOps の実現~

  • スピーカー:旭化成株式会社 ライフイノベーション事業本部 デジタルイノベーション推進部 スマートファクトリ―推進室 弥生 達彦 氏
  • 日時:4 月 21 日 (金) 12:20 – 12:50(30分)
  • 概要:マテリアル、住宅、ヘルスケアの 3 領域でグローバルに事業を展開する旭化成では、2016 年からデジタル技術を活用した現場の課題解決に取り組んで来ました。工場の領域においても製造系 DX を加速するため、AWS を活用した現場主導でのデジタル技術の活用を進めて来ました。本セッションでは、事業側にて DX 推進する立場から、製造現場でのデータ活用基盤立ち上げ、機械学習の活用・MLOps などの具体的な AWS 活用事例を紹介いたします。
  • 関連する製造の業務領域:スマート製造
  • 参加リンク:登録はこちらから

18 万台のカメラが接続する Safie のモダナイゼーションへの取り組み

  • スピーカー:セーフィー株式会社開発本部 第 1 開発部 インフラグループ 佐伯 航 氏
  • 日時:4 月 21 日 (金) 15:40 – 16:10(30分)
  • 概要:セーフィーでは 2015 年より、クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」を提供しています。現在では約 18 万台のカメラが接続するサービスとなり、サービスが成長するとともに AWS リソースも増えシステム規模も大きくなりつつあります。一方で AWS は新サービスや新機能を次々とリリースしており、サービスローンチ時の構成を維持するのみでは運用管理における課題が多く日々改善が必要です。本セッションでは Safie のアーキテクチャとマルチアカウント管理、セキュリティ、CI/CD などの課題と改善に取り組んだ事例をご紹介します。
  • 関連する製造の業務領域:スマートプロダクト&サービス
  • 参加リンク:登録はこちらから

パナソニックが挑むカーボンニュートラル実現に向けた 1st Action – EV 充電を便利にするシェアリングサービス –

  • スピーカー:パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 エグゼクティブオフィサー(新規事業推進担当)玉川 篤史 氏
  • 日時:4 月 21 日 (金) 16:30 – 17:00(30分)
  • 概要:パナソニックでは EV 普及のボトルネックとなっている充電インフラの整備を目指し、EV チャージャーのシェアリングサービス「everiwa Charger Share」をリリースしました。また、企業・地域・生活者など、あらゆるつながりを通じてカーボンニュートラルを実現する共創型コミュニティ「everiwa」を設立しています。講演では、「everiwa」が提供する価値を紹介すると共に、迅速にサービスリリースした裏側をご紹介します。旧来のものづくり企業であるパナソニックのイメージでは、俊敏性高くサービス開発を行なう印象は弱いかもしれません。「everiwa」プロジェクトにおいては、開発人員やサイロ化などの制約が多数ある中、スモールチームでどのようにビジネスを考え、AWS のクラウドサービスを選定したのかを解説します。
  • 関連する製造の業務領域:スマートプロダクト
  • 参加リンク:登録はこちらから

AWS セッション

Manufacturing on AWS ~製造 DX の新潮流~

  • スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 技術統括本部 シニア ソリューションアーキテクト 浅野 佑貴
  • 日時:4 月 20 日 (木) 16:20 – 17:00(40分)
  • 概要:製造業のお客様のデジタル変革 (DX) は、既存業務の効率化やデータ収集の自動化などを中心に取り組まれてきました。AWS クラウドを活用いただくことで DX への取り組みは新たな段階を迎え、こういった従来の取り組みに加えて、生産プロセスの改革や、モノ売りを脱却しサービスビジネスへの転換といった変化が進んでいます。本セッションでは、それらの新しい潮流について、AWS クラウドで実現するためのリファレンスアーキテクチャを最新の事例と共にご紹介します。
  • 関連する製造の業務領域:設計、スマート製造、スマート製品 & サービス
  • 参加リンク:登録はこちらから

スマートファクトリの実現における AWS IoT での検討ポイント

  • スピーカー:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 技術統括本部 ソリューションアーキテクト 戸塚 智哉
  • 日時:4 月 20 日 (木) 15:20 – 16:00(40分)
  • 概要:製造業では、人材の不足や育成また品質向上やコスト削減に関する課題が旧来から叫ばれています。デジタルを活用し、それらの問題を解決すべく、稼働状況の可視化、故障の予兆保全に取り組まれているお客様が多く増えています。その一つの手段として、近年注目されている視認性の高いデジタルツインを構築することにより、機器の故障に対するアクションをより迅速化・高度化させることが期待できます。本セッションでは、製造機器からのデータを収集しデジタルツインを構築するまでの一連の流れと、ビジネスにどのような効果をもたらすのかをご説明します。
  • 関連する製造の業務領域:スマート製造
  • 参加リンク:登録はこちらから

おわりに

今回は、数あるセッションの中から製造業に関する展示とセッションをご紹介させて頂きました。魅力的なセッションが多すぎて紹介しきれなかったので、ぜひ AWS Summit Tokyo の登録ページから他のセッションも確認してみてくださいね。参加登録を後回しにしてしまった方のためにもう一度 AWS Summit Tokyo の登録リンクを載せておきますね!

登録はこちらから

ぜひ現地参加して AWS Summit Tokyo の熱気を一緒に感じましょう!みなさんとお会いできるのを楽しみにしています!

著者プロフィール

稲田 大陸 (Riku Inada @inariku)
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト

2021 年 4 月に AWS Japan に入社した、気づいたら筋トレをしているソリューションアーキテクトです。現在は製造業のお客様を中心にクラウド活用の技術支援を担当しています。好きな AWS のサービスは AWS AmplifyAmazon Location Service です。週末には美味しいお酒を求めてフラフラしています。