Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/9/12週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
さて、AWSのユーザーグループである JAWS-UG(AWS Users Group – Japan)が主催する、年に一度のイベント JAWS DAYS が今年も開催されます。今年は10月8日(土)の開催で、「Satellites」をテーマにオンライン&オフラインのハイブリッド開催になるとのことです。その名前から連想できるように、日本各地にサテライト会場を準備してそれをつなぐ形で実施されるそうです。
すでに申し込み開始になっています。ぜひ以下のページで内容を確かめてみてください。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年9月12日週の主要なアップデート
- 9/12(月)
- (この日は新しい発表はありませんでした)
- 9/13(火)
- SageMaker Studio now supports Glue Interactive Sessions
Amazon SageMaker Studio notebooks は機械学習のための統合開発環境 (IDE)で、数クリックでJupyter ノートブックが利用可能になるサービスです。今回 AWS Glue Interactive Session と連携できるようになり、ノートブックで作成したコードをGlue Interactive Sessionのインフラで実行させることが可能になりました。これによりSparkインフラを準備することなく、ノートブックでの開発を行うことが可能になります。 - Monitor Amazon EMR Serverless applications in near real-time with CloudWatch metrics
EMR Serverless でCloudWatchへのメトリクス出力が可能になり、EMR ServerlessのCPU使用率、メモリ使用率等をニアリアルタイムでCloudWatch Dasoboard等に表示し、モニタリングすることが可能になりました。こちらのgithubレポジトリには、サンプルのCloudWatch dashboard templateが用意されています。 - Amazon RDS Performance Insights now supports displaying top 25 SQL queries
Amazon RDS Performance Insights は、RDSのパフォーマンス改善に必要な情報を得られる仕組みです。今回の改善で高負荷(Top load)のSQLを表示する際、トップ25個まで表示可能になりました(これまではトップ10でした)。
- SageMaker Studio now supports Glue Interactive Sessions
- 9/14(水)
- AWS Config announces a price reduction up to 58% for conformance packs
AWS Config の料金の改訂(値下げ)が発表されました。コンフォーマンスパックの料金で、利用状況に応じた三段階の料金モデルが適用されるようになり、最大で58%の値下げになります。詳細は料金ページをご確認ください(現時点では英語版のページをご覧ください) - Amazon RDS for Oracle now supports the instance store for temporary tablespace and the Database Smart Flash Cache for M5d and R5d instances
Amazon RDS for Oracle で、M5d, R5d インスタンスのローカル NVMe ストレージ上にテンポラリーテーブルスペースを作成できるようになりました。これにより、テンポラリーテーブルを使用する処理の高速化が見込めます。この機能はOracle SE2,Enterprise Edition両方で利用可能です。また、Enterprise EditionではNVMeストレージをflash cacheとして利用可能になりました。これにより、さらなるクエリパフォーマンスの向上が見込めます。 - AWS Transfer Family now supports multiple host keys and key types per server
AWS Transfer Family で、SFTPサーバー用のキーペアを、SFTPサーバーあたり最大10個まで登録できるようになりました。合わせて暗号化アルゴリズムとしてED25519およびECDSAが利用可能になっています。 - AWS Cloud Development Kit (CDK) announces CDK Construct tree view in the AWS CloudFormation console
AWS クラウド開発キット (CDK) で環境をデプロイ(cdk deploy)すると、CloudFormationテンプレートが作成され、環境が構築されます。今回CloudFormationの管理コンソール側で機能が拡張され、CDKでデプロイしたリソースを管理コンソール上で表示する際に、ツリー(階層)ビューでの表示を選択可能になりました。リソースの親子関係がツリー形式で表示されることで、より視認性が上がっています。
- AWS Config announces a price reduction up to 58% for conformance packs
- 9/15(木)
- AppFlow now supports deleting records in Salesforce
Amazon AppFlow は各種SaaSとAWSリソース間のデータ連携を実現するサービスです。今回の機能拡張でターゲットとなるSalesForceのレコードを削除(delete)することが可能になりました(これまではInsert, Update, Upsertのサポートでした)。 - FreeRTOS Extended Maintenance Plan registration now open
FreeRTOSは、OSSの組み込み用リアルタイムOSです。FreeRTOSでは長期間サポート(LTS)を提供しており、例えば202012.00 LTSであれば2022年12月31日までの3年間、ソフトウェアのメンテナンスが続けられます。今回このLTSを拡張した保守プラン(Extended Maintenance Plan – EMP)が利用可能になりました。これは有償のプランで、LTS終了から最長10年間の拡張サポートを提供するものです。詳細は料金ページをご覧ください。
- AppFlow now supports deleting records in Salesforce
- 9/16(金)
- AWS App Runner now supports deployment using cross-region Amazon ECR image
AWS App Runner は、コンテナ化されたウェブアプリケーションや API を迅速にデプロイできるサービスです。今回、利用しているApp Runnerとは別のリージョンのECR上のコンテナイメージを使って、サービスをデプロイできるようになりました。 - AWS Fargate increases compute and memory resource configurations by 4x
AWS Fargate はサーバーレスのコンテナ実行インフラストラクチャーです。今回の改善でより大きいvCPU/メモリが選択可能になりました。最大で16vCPU、120GBメモリとなり、これまでの4倍です。ECSのタスク、EKSのpod両方の用途で利用可能です。この新機能を利用する場合、先週発表されたvCPU ベースのサービスクオータが有効になっている必要があります。 - AWS Batch extends the job report retention period from 24 hours to 7 days
AWS Batch で、完了したジョブ情報の保持期間がこれまでの24時間から、7日間に延長されました。これにより、DescribeJobs API 等で取得できるジョブ実行結果の情報がより長い期間取得可能になります。 - Amazon ECS now delivers a faster Cluster Auto Scaling experience for scale-in events
Amazon ECS の Cpacity Provider が改善され、Cluster Auto Scalingのスケールイン時、これまでは5%ステップで縮小されていたものが、最大で50%まで可能になり、より高速なスケールインを実現可能になりました。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- AWS App Runner now supports deployment using cross-region Amazon ECR image
さて、冒頭でJAWS DAYSについて書きましたが、もう1つJAWSに関するお知らせを。JAWS-UGの中には色々な支部があるのですが、その中の1つであるBigdata-JAWSの勉強会が9/26 PM7からオンラインで開催されます。Redshift ServerlessやQuickSight等のアナリティクス系ソリューションの利用事例等の勉強会です。ご興味がある方はチェックしてみてください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)