Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/10/10週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
マラソン等をする予定は全然ないのに、ランニングウォッチを購入しました。スマホと連携できて、常時表示の状態でもバッテリーの持ちが長い(2週間ぐらい)という条件で探すと、スマートウォッチにはほぼ選択肢がなく、会社の人に教えてもらってスマホ連携機能付きのランニングウォッチにたどり着いたというわけです。画面を表示したままなのに全然バッテリーが減っていかないので、とても良い感じです。とはいえ、せっかくランニングウォッチを買ったので、日頃の運動不足解消に向けてちょっとは運動にも使ってみようと思っています。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年10月10日週の主要なアップデート
- 10/10(月)
- 高性能で費用対効果の高い深層学習トレーニング用の Amazon EC2 Trn1 インスタンスが一般提供開始
Amazon EC2 Trn1 インスタンスが一般提供開始(GA)になりました。 EC2 Trn1 インスタンスは高性能 ML トレーニング用のインスタンスです。昨今ニーズが増えつつある、大規模モデルのトレーニング用に、これまでもNVIDIA 社 A100 Tensor Core GPU を搭載した P4d インスタンス、Habana Labs の Gaudi アクセラレーターを搭載した DL1インスタンスを提供してきました。Trn1では新しい選択肢としてAWS(アンナプルナラボ)開発の AWS Trainium チップを搭載しており、高いコスト性能比を実現します。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- 高性能で費用対効果の高い深層学習トレーニング用の Amazon EC2 Trn1 インスタンスが一般提供開始
- 10/11(火)
- AWS CloudFormation StackSets increases limits on three service quotas
AWS CloudFormation StackSets のデフォルトサービスクオータが変更されました。(1)スタックセットあたりの最大スタック数が100,000に(以前は2,000)、(2)アカウントあたり最大1,000スタックセットが作成可能に(以前は100)、(3)最大10,000同時でスタックが実行可能に(以前は3,500) と、それぞれ拡大されています。
- AWS CloudFormation StackSets increases limits on three service quotas
- 10/12(水)
- Amazon EC2 C6gn instances are now available in additional region
Armベースの AWS Graviton2 プロセッサを搭載し、高いコスト性能比を提供する Amazon EC2 C6gn インスタンスが、大阪リージョンでご利用いただけるようになりました。
- Amazon EC2 C6gn instances are now available in additional region
- 10/13(木)
- Monitor Amazon EMR Serverless jobs in real-time with native Spark and Hive Tez UI
EMR Serverless で簡単にモニタリング用のWeb UIを起動できるようになり、実行中のSparkもしくはHiveジョブのモニタリングやデバッグがより容易に行えるようになりました。管理コンソールからDeploy UIを選択し、Spark UI もしくは Hive Tez を選択するだけで必要な環境が起動し、UIにアクセスできるようになります。 - Amazon Athena announces upgraded query engine
Amazon Athena のエンジン v3 が利用可能になりました(引継ぎv2もご利用いただけます)。v3では、クエリエンジンがTrinoになっています。TrinoはPrestoからforkされたプロジェクトで以前はPrestoSQLと呼ばれていたものです。この変更で50以上の関数が追加され、また全体的な性能も向上しています。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - AWS Lambda now supports event filtering for Amazon MSK, Self-Manged Kafka, Amazon MQ for Apache ActiveMQ, and Amazon MQ for RabbitMQ as event sources
AWS Lambda で Amazon MSK、ユーザ管理のKafka、Amazon MQ for Apache ActiveMQ、Amazon MQ for RabbitMQ をソースとするイベントをフィルタリングできるようになりました。これにより条件を満たしたイベントが発生した時のみLambdaを起動できるようになり、これによりLambdaのコードがシンプルになるだけでなく、コストの削減も可能になります。 - AWS Glue introduces Git integration
AWS Glue に Git 連携の機能が追加されました。例えばGlue Studio で作成したジョブを、 Github や AWS CodeCommit にPushし、変更管理し、デプロイするという事が容易に実行可能になりました。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Monitor Amazon EMR Serverless jobs in real-time with native Spark and Hive Tez UI
- 10/14(金)
- Amazon EC2 adds Service Quotas for Amazon Machine Images (AMIs)
Amazon Machine Image (AMI)に、サービスクオータが適用されるようになりました。保持するAMIの数、パブリックAMIの数、シェアするAMIの数にそれぞれデフォルトクオータが設定されました。これはアクシデントにより(例えばプログラムの無限ループ)、不必要にAMIを生成したり共有したりということが起こらないようにする一種のガードレールです(これまでは特に制限がありませんでした)。もしデフォルトのクオータでは利用に支障が出る場合は管理コンソール等から変更が可能です。 - AWS Managed Microsoft AD is now available on Windows Server 2019
新規に作成された、Microsoft AD (AWS Managed Microsoft AD) が Windows Server 2019 ベースで稼働するようになりました。また、既存のディレクトリも、管理コンソールやCLIからWindows Server 2019ベースに更新が可能です。2023年3月からは、既存のディレクトリの自動アップグレードが開始になる予定ですので、旧バージョンをご利用の方はそれまでの間に手動での更新を計画される事をお勧めします。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。 - AWS Transfer Family now supports post-upload processing of partially uploaded files
AWS Transfer Family はSFTP、FTPS、FTP プロトコルを使用して、Amazon S3 および Amazon EFS との間でのファイル転送ワークフローを実現するサービスです。今回ファイルが不完全に(途中まで)アップロードされた場合のワークフロー簡単に定義できるようになりました(これまでは完全にファイルがアップロードされた場合の処理のみ記述が可能でした)。
- Amazon EC2 adds Service Quotas for Amazon Machine Images (AMIs)
最後にサービスの新機能以外からのアップデートを。AWSでは、 AWS Activate というスタートアップ企業向けの支援プログラムがあり、申請が通れば色々な技術支援を受けたり、最大で 100,000 USD 相当の AWS Activate クレジットを利用することが可能になります。先日この申請の条件が緩和され、より多くのスタートアップ企業からの申請が可能になりました。利用には審査・条件がありますので、ご興味のある方はぜひ以下のページで詳細をご覧ください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)