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この夏、AWSのエデュケーションプログラムが進化します
AWS では、日本の学生や教員、教育機関向けに主に2つのエデュケーションプログラムAWS EducateとAWS Academyを提供してきました。今回は、これらのプログラムについて、この夏を皮切りに始まる変更についてご紹介します。より多くの教育機関でAWSのエデュケーションプログラムがご活用いただけるようになるのと同時に、実践的な学びにフォーカスしたプラットフォームへと進化します。
プログラム移行概要
AWSでは、より効果的なクララウドスキル習得の仕組みを提供するため、2021年7月29日よりAWS Educateの教員メンバーにAWS Academyの環境を提供することになりました。AWS Educateの中で多くの教員の方が活用されていたClassroomはAWS AcademyのLearner Labに移行していきます。AWS Academyでは、包括的なクラウドスキル習得に役立つリソースを無料で提供しています。またAWS Educateの特長的な機能であったジョブボード(クラウドスキルが活かせる採用情報の掲示板)はAWS Academy内で利用できるようになります。
プログラム移行の流れ
まず、2021年7月29日に、AWS Educateのアクティブな教員メンバーはAWS Academyへのアクセスが可能になります。 (自動移行の対象となるのは、2020年内の利用実績がある教員メンバーのみになりますが、その他の教員の方は7月29日(日本時間では7月30日を予定しています。)以降の任意のタイミングでAWS Academyに加盟いただけます。)AWS Educateのアカウントには引き続きアクセスできますが、Classroomの機能がAWS Academy Learner Labに移行されるため、AWS Educateには教材などのオンラインコンテンツへのアクセスプラットフォームが残り学生以外の方もアクセスできるようになります。さらに提供されるLearner Labは、Classroomと同様の機能を備えたサンドボックス環境(教育のための一定期間の利用を前提とした制限付きAWS利用環境)です。 原則的には新しいAWS Academy Learner Labへの早めの移行をお勧めしますが、現在ご利用中あるいはリクエスト済みのClassroomの環境は2021年12月31日までそのまま利用できますのでLerner Labへの移行のための十分な時間が確保できます。
【プログラム移行の全体スケジュール】
移行により強化されるポイント
AWS Academyは、授業提供に必要なリソースやテクニカルサポートなどを日本語で提供しています。 AWS Academyは、AWS Academy Learner Labに加えて、AWS Academy Cloud FoundationsやAWS Academy Machine Learning Foundationsなど、加盟後すぐに学生に提供可能な初級レベルのコース(教員のためのワークショップを含む授業を行うためのカリキュラムパッケージ)を提供しています。
【AWS Academyのコース構成】
クラウド演習環境Learner Labについて
AWS Academyの教育者として、AWS Academy Learner Labにアクセスすると、クラスを作成し、学生を招待できます。 AWS Academy Learner Labに参加する学生は、設定されたクラスの期間中使用できるAWS利用クレジットを受け取ります。 学生は、演習課題や自主的な実習のために、AWSサービス(一部制限があります)にアクセスできます。 AWS Academy Learner Labは他のAWS Academyコースに紐付いているわけではなく、ラボ環境として独立したものになっているため、教員が作成したラボ演習内容を任意のタイミングやシチュエーションに合わせてご利用いただけます。
【AWS AcademyのLearner Lab】
参考1:AWS Educateについて
AWS Educateは、2015年から教員と学生のクラウド学習を支援するためにオンライン教材とAWSを実際に使用できる環境への無料アクセス環境を提供してきました。グローバルで100万を超える学生がすでにプログラムに参加、あるいは卒業しています。日本では大学、専門学校、高専、様々なIT技術の教育プロバイダの方の参加があり、教員が指導する授業での活用だけではなく学生の自主的な学習も支援してきました。今回、プログラムの一部をAWS Academyに移行することで、より実践的な学びにフォーカスします。
過去の事例記事:岐阜高等専門学校
参考2:AWS Academyについて
AWS Academyは、教育機関の既存のコースにすぐに組み込むことができるよう、ビデオレクチャーやデモ演習など、クラウド学習に必要なコンテンツをパッケージ化した学習カリキュラムです。インターネットで専用の学習プラットフォームにアクセスするだけで、体系立ててクラウドについて学ぶことが出来ます。日本では2018年より提供を開始し、全国の高等教育機関にて学生が学びを進めています。
具体的には:
- 教員が実践的なクラウドを教えるのに必要な知識を習得するためのワークショップ
- 授業で使うための学習リソース(日本語)
- 学生が利用できる学習コンテンツ(ビデオレクチャー、デモビデオ、確認テストなど)
- 教員、学生用がAWSの演習を一定額まで無料で行える演習環境であるLearner Lab
- AWS認定試験の50%割引バウチャーと無料の模擬試験
これらのリソースをすべて無償で提供しています。
AWS Academyに関するお問い合わせはawsacademy-japan@amazon.comで承ります。
また、教育機関でのAWSのご利用に関するその他のお問い合わせはaws-jpps-qa@amazon.comで承ります。
著者
パブリックセクター エデュケーションプログラムマネージャー 澤 扶美
2018年10月より現職。公私にわたりICT業界で働く女性を増やす活動も積極的に行っている。大阪出身。