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オフィスアワーで会いましょう! – ISV/SaaS 事業者向け個別相談会 質問事例のご紹介
こんにちは、Solutions Architect の安達です。
今年も始まったと思ったら、あっという間に1ヶ月が過ぎておりました。
皆さんは、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は、私の所属する ISV/SaaS ソリューション本部では主に国内のパッケージベンダーや SaaS ビジネスを展開するお客様の支援を行っています。今回は私のチームが取り組んでいる Office Hour という施策について、実際にいただいている質問の例も併せてご紹介したいと思います
Office Hour とは??
ISV/SaaS ソリューション本部では AWS を利用中のお客様、これから AWS の利用を検討しているお客様に対して、1 時間ほどのお打ち合わせにてディスカッションベースのご支援を実施しています。
「○○を行うシステムを構築したい。どのようなアーキテクチャを組むのが良いのか?」
「サービスが成長していく中で、スケールするシステムを作るためにはどうすればよいか」
「現行システムの運用負荷が高いので、どのようにして負荷を下げたら良いのか」
といった、システム設計の初期段階から運用まで、様々なフェーズの課題解決に向けたディスカッションを行う時間となっています。
実施時間は、毎週水曜日 10時 〜 17時の間で、1枠50分(全5枠)で実施しております。
実際のOffice Hourの流れについては、こちらのBlogをご確認ください
Office Hour を担当した Solutions Architect (SA) と営業で振り返りを実施し、その時にワイワイとアーキテクティングしている時の写真です
今回のブログを通して、どういうご相談があったのかなどをご紹介しながら、どういうご相談ができるかのイメージも掴んでいただければと思います。
※なお、OHにてご相談いただいたお客様固有の情報を取り除くために、いくつかのご質問をまとめた上で一般化しております。そのため実際のご質問内容とは異なります。
Q: 可用性をどの程度まで高めるかの妥当性や、その方法についての実現方法として、どういったことが検討できるか?
A: 可用性を高める手段としてAWSでは、マルチアベイラビリティゾーンやマルチリージョンでの構成などが選択肢としてあります。しかし、求める可用性に応じて考慮点や開発時間、コストが増大していくため、可用性とコストはトレードオフの関係となります。そのため、お客様のビジネスニーズに基づいて可用性とコストのバランスを考慮し、どのレベルまで可用性を高める必要があるのかを判断する必要があります。その判断指標として、目標復旧時間( RTO )と目標復旧時点( RPO ) を定義し、その指標に基づいた可用性を検討することをお伝えしました。今回は、ディスカッションの中で定義した RTO / RPO を満たすやり方の1つとして、AWS CloudFormation を使った、インフラストラクチャのコード管理方法と AWS Backup を使ったデータのバックアップ方法をご案内しました。こちらを使うことで、障害発生時に、別のリージョンやアベイラビリティゾーンで新たなリソースの作成が迅速に行え、バックアップからデータを復元することで、サービスを再開させることができます。また実装方法のサンプルとして、 Amazon EC2 と Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) を使っているアプリケーションに対して、 AWS Backup と AWS CloudFormation を活用したコールドスタンバイをする実装例についてもご紹介しました。(https://aws.amazon.com/jp/cdp/cdp-dr/)
Q: AWS サポートを使ったことがないが、どういう場合に使えば良いのか?
A: AWS サポートは、様々な技術的なお問合せが可能です。例えば、AWS SDK をどう使えば良いのか?といった質問や、AWSのリソースに関する上限緩和申請( Amazon VPC の作成数の増加など)や、CMや取材の影響により、お客様のサービスの利用が急激に増え、事前に対策が必要な場合などの Elastic Load Balancing(ELB) の暖機申請などがあります。ただし、ご加入いただいているサポートプランによって異なる点があります。例えば、AWS Basic サポートでは、カスタマーサポート、およびサービスの上限緩和ケースの起票のみとなっており、技術サポートは、AWS サポートの「Developer」、「Business」、「Enterprise On-Ramp」または「Enterprise」レベルにご加入いただくことで、お問合せが可能です。その他のサポートプランによる違いは、こちらに記載されているため、お客様に合ったAWS サポートプランをご選択いただければと思います。また、サポートケースを起票される際には、解決したい課題や状況、経緯を共有することで、素早い解決につながります。サポートケースでの問い合わせの際のガイドラインがあるため、こちらもあわせてご紹介しました。(https://aws.amazon.com/jp/premiumsupport/tech-support-guidelines/)
どういう相談ができるのか?
今回は、実際にあった2件のご質問をご紹介しました。
他のお客様が実際に、どういう課題や悩みを抱えているのか、それに対して、どういうことができるのかなどのご参考にしていただければ幸いです。
また、「こんなことって、AWS に聞いても良いのか?」や「このサービスについて気になっているけど、自社にどういう風に適応すれば良いのか?」など、些細なことでも良いので、ぜひお客様の担当営業まで、課題やお悩みをご共有いただければと思います。技術的な課題に対して、我々 SA が一緒に課題解決に向けて、ご支援したいと思います。
では、また次回のOffice Hour事例紹介をお楽しみに!