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AWS が SQL Server 向けに最も選ばれるクラウドプロバイダーに-新たな調査結果

本記事は、2024年8月16日に公開された ”New research shows AWS is the cloud provider of choice for SQL Server” を翻訳したものです。

2024 年の IDC Infobrief – Running SQL Server Workloads in the Cloud によると、Microsoft SQL Server ユーザーの大多数が、主要なクラウドプロバイダーとして AWS を選択したと報告されています。実際、データによると AWS は最も選択されたクラウドプロバイダー (52%) で、次の 6 つのクラウドプロバイダーを合わせた数を上回っています。

AWS is the primary cloud provider used to run SQL Server

Figure 1. IDC Infobrief – Running SQL Server in the cloud

組織がクラウドコンピューティングを継続的に取り入れるにつれ、SQL Server などのミッションクリティカルなワークロードをクラウドに移行し、実行する必要性が高まっています。SQL Server のユーザーは、より優れた拡張性、パフォーマンス、可用性を低コストで実現するため、クラウドへの移行を検討しています。SQL Server のユーザーがクラウドへの移行を進める際、クラウドプロバイダーの選択と、そのプロバイダーを使った SQL Server のデプロイ方法を選ぶ必要があります。

SQL Server ワークロードを運用し、最適化するための適切なクラウドプロバイダを選ぶ際、Amazon Web Services (AWS) が圧倒的なリーダーとして浮かび上がります。2008 年から他社に先駆けて、AWS は何十万もの顧客の SQL Server ワークロードをリホスト、リプラットフォーム、リファクタリングするのを支援してきました。顧客は以下の理由から、SQL Server ワークロードを AWS に移行、最適化、モダナイズし続けています。

  1. 総所有コスト (TCO) の削減 : ライセンスからインフラストラクチャまで、AWS は SQL Server ワークロードの実行コストを削減することに注力しています。たとえば、お客様は無料の AWS Optimization and Licensing Assessment (AWS OLA) を通じて、SQL Server ライセンスコストの平均 45% を節約できます。AWS Compute Optimizer を使えば、適切なサイズ設定によりインフラストラクチャコストを最大 25% 削減でき、SQL Server エディションのダウングレード推奨により、ライセンスコストを最大 73% 削減できます。また、お客様は Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) などの管理サービスを利用することで、年間データベースコストを 34% 削減できます。
  2. 柔軟なライセンスオプション : AWS はソフトウェアライセンスの販売ビジネスを行っていません。代わりに、柔軟なライセンスオプションを提供することで、お客様のライセンスニーズを削減しようとしています。お客様は、既存の投資を最大限に活用するために自身のライセンス (BYOL) を持ち込むか、AWS がライセンスコンプライアンスの管理を行いながら、従量課金制のライセンス込み (LI) オプションを選択して、ビジネスに専念することができます。
  3. データベースのモダナイゼーションによるイノベーションの解放 : Microsoft の制約が多いライセンスモデルから解放されたいお客様向けに、AWS は 目的別のデータベース を幅広く提供し、アプリケーションアーキテクチャを再構築することを可能にしています。Amazon Aurora などのサービスは、従来のデータベースの 1/10 のコストで商用レベルのパフォーマンスと可用性を提供します。
  4. 使いやすい体験 : AWS は、SQL Server ワークロードの実行と管理のための、シンプルで統合された一貫したエンドツーエンド体験を提供しています。たとえば、AWS Launch Wizard for SQL Server などのサービスを使用すると、サイズ設定、構成、デプロイメントの手順をガイド付きで進めることができ、クラウド上での SQL Server 環境の構築がスムーズになります。データベースの自己管理にあまり時間を割きたくないお客様向けに、AWS は Amazon RDS for SQL Server を提供しており、差別化されないデータベースタスクをオフロードできるようにしています。つまり、AWS はお客様の利便性向上に向けて常に機能改善を重ねており、2023 年には SQL Server および Windows Server ワークロードを AWS 上で評価、移行、管理、モダナイズするための 108 の新機能 を発表しました。
  5. 最も高性能なインフラストラクチャ : AWS は、SQL Server ワークロードを実行、最適化、モダナイズするための、最も安全で広範囲に渡り、信頼性の高い グローバルクラウドインフラストラクチャ を提供しています。AWS クラウドは、34 の地理的リージョンに 108 のアベイラビリティーゾーンを備え、さらに 18 のアベイラビリティーゾーンと 6 つの AWS リージョンが発表されています(訳注 : この文章の数値は2024年9月17日時点で最新のものです。原文が書かれた時点からマレーシアリージョンが一般提供されたため、原文の数値とは異なっています)。AWS は、クラウド上での Microsoft アプリケーションをサポートする 16 年の実績があり、SQL Server ワークロードを実行するための実証済みのクラウドプロバイダーです。
  6. セキュリティの強化 : AWS は、アプリケーションとワークロードを構築、移行、管理するための、最も安全なグローバルクラウドインフラストラクチャとして設計されています。これは、300 を超えるセキュリティサービスと機能、そして、政府、医療、金融サービスなどの極めてセキュリティ要件の高い組織を含む、数百万のお客様からの信頼に裏付けられています。「AWS におけるユニークなセキュリティ文化がどのように違いを生み出しているか」をご覧ください。

セルフマネージドまたはマネージドモデル

AWS では、お客様を第一に考え、常にお客様の具体的なニーズから逆算して取り組んでいます。SQL Server のデプロイオプションとして、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) 上のセフルマネージドモデルと、Amazon RDS for SQL Server のマネージドモデルを提供しています。

Amazon EC2 上のセルフマネージド SQL Server。Amazon EC2 上で SQL Server を実行すると、アプリケーションを変更することなく、既存の SQL Server ワークロードを AWS に移行できます。このレポートによると、オンプレミスからの移行が容易であること、ソフトウェアライセンスの移行ができること、また、オペレーティングシステム (OS) へアクセスして自己管理できることにより、Amazon EC2 上の SQL Server ユーザーは高い満足度を示しました。

Salesforce は、オンプレミスの SQL Server データベースを Amazon EC2 上にリホストすることで、AWS 上にデータ層をデプロイしました。Salesforce のソリューションで最も重要な部分は、Marketing Cloud のデータ層の中核を成す大規模な SQL Server のデプロイメントです。 Salesforce は、アベイラビリティーゾーンが堅牢で高可用性であることを確認し、AWS を使用して SQL Server をデプロイすることで、データレジデンシーの規制のある新しい地域にも迅速に展開できるようになりました。新しいデータセンターをローカルで設置するのに1年かかっていたところを、Salesforce は AWS を使用して 4 〜 6 週間で展開できるようになりました。Salesforce は現在、デジタル市場の変化する需要により適切に対応できるようになり、インフラストラクチャに多くの時間とリソースを費やすことなく、迅速に革新し続けることができるようになりました。

マネージド Amazon RDS for SQL Server。Amazon RDS for SQL Server を使えば、プロビジョニング、構成、パッチ適用、バックアップ、高可用性のデプロイメントなど、データベース管理タスクの重労働を軽減できます。これにより、チームはインフラストラクチャよりもイノベーションに注力できるようになります。オペレーティングシステムとデータベースのカスタマイズが必要なアプリケーションの場合は、Amazon RDS Custom を提供しており、データベースのカスタマイズ権限が増え、Bring Your Own Media (BYOM) を利用してライセンスコストを節約できます。このレポートでは、Amazon RDS ユーザーから非常に高い満足度が報告されています。99% のユーザーが高性能、高可用性、高スケーラビリティの点で期待を満たした、または上回ったと回答しました。オンプレミスからの移行後、Amazon RDS の総所有コストの低さも、ユーザーから報告された主な利点の 1 つです。

NN Investment Partners は、スケーラビリティの問題と増加するコストに対処するため、自社で管理していた SQL Server データベースから Amazon RDS for SQL Server に移行しました。これにより、データベースコストが 50% 削減され、エンジニアリングチームはデータベース管理ではなくイノベーションに集中できるようになりました。さらに、Amazon RDS への移行により、柔軟性が向上し、コスト配分が改善され、セキュリティが強化されました。最終的に、NN Investment Partners は将来の成長と競争力の向上に向けた体制を整えることができました。

目的別データベースによる SQL Server のモダナイズ

Microsoft SQL Server から Amazon Aurora のような目的別データベースにモダナイズすることで、高額な Microsoft SQL Server のライセンス料と厳しいライセンス条件を排除し、商用レベルのデータベースのパフォーマンスと可用性を 10 分の 1 のコストで実現できます。また、イノベーションのスピードを上げ、アジリティを高め、SQL Server のサポート終了を心配する必要がなくなります。

BMC Software は、Microsoft SQL Server から Amazon Aurora に移行することでデータベースをモダナイズし、大幅なコスト削減と生産性の向上を実現しました。この移行により、AWS インフラストラクチャのコストが 42% 削減され、SQL Server のライセンス料が不要になり、データベースチームの生産性が 60 ~ 70% 向上しました。Amazon Aurora を使用することで、BMC のエンジニアリングチームはメンテナンスにかける時間が減少し、安定性、パフォーマンス、スケーラビリティの向上の恩恵を受けています。これらの変更により、BMC の Helix プラットフォームの顧客採用が促進され、収益が増加し、大幅な成長が見込まれています。

クラウド上での SQL Server の実行を開始する

クラウドでの SQL Server ワークロードの実行に関する詳細については、こちらのIDC InfoBriefをご覧ください。また、今すぐ無料の移行アセスメントを始めましょう。


AWS は他のクラウドプロバイダーよりも多くのサービスと、それらのサービス内の多くの機能を備えているため、既存のアプリケーションをクラウドに移行したり、想像できるほとんどすべてのものを構築したりするのが、より速く、簡単で、コスト効率が高くなります。Microsoft アプリケーションが目的のビジネス成果を実現するために必要なインフラストラクチャを提供します。Microsoft ワークロードの追加のガイダンスとオプションについては、.NET on AWSAWS Database ブログをご覧ください。移行とモダナイゼーションの取り組みをすぐに始めるには、こちらからお問い合わせください。