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【開催報告&動画公開】大阪フルリージョン 2 周年!最新情報からメインリージョンとしての活用事例まで教えます!

2023 年 5 月 11 日に「大阪フルリージョン 2 周年!最新情報からメインリージョンとしての活用事例まで教えます! (オンライン ウェビナー) 」を開催しました。AWS アジアパシフィック (大阪) リージョンが2021 年 3 月に正式リージョンとなり今年で 2 年が経ちました。大阪リージョンは当初ローカルリージョンという位置付けで、DR 用途での利用を目的としていましたが、2021 年 3 月から正式リージョン (東京リージョンと同様に通常のリージョンとして利用可能) となり、その後サービスも拡充してきています。本イベントでは、そんな大阪リージョンにフォーカスを当て、大阪リージョン利用をご検討中、または今後ご検討の計画があるお客様に向けて、最新情報やお客様の活用事例をご紹介しました。

本ブログでは、AWS による2つのセッションのサマリを中心に、イベント概要をお伝えします。セッション動画・資料へのリンクも記載しておりますので、ぜひご覧ください。

アジェンダ

AWS セッション2つ (各30分) 、お客様セッション3つ (各15分) の合計約2時間のイベントでした (図1参照) 。

図1. イベントアジェンダ

大阪リージョン最新情報とよくある質問

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 佐山 朝葉

本セッションでは、大阪リージョンの基礎情報と最新のアップデート、お客様からのよくある質問とその回答をご紹介しました。大阪リージョンの特徴や最新情報を知り、ユースケースに関する質問などを通じて大阪リージョンの理解を深めていただくことを目的としています。
大阪リージョンの基礎情報としては、1. 3つのアベイラビリティーゾーン (AZ) を持ち高い可用性を実現可能であること、2. 他のリージョンと同様にすべてのお客様が利用可能であること、3. お客様の声を反映し、サービス及び機能拡充を続けていることなどがあります (図2参照) 。また、お客様からのよくある質問に回答する形式でリージョン選択の観点、レイテンシー、ユースケース、アーキテクチャ例について紹介しました。例えばユースケースでは、1. メインリージョン、2. AWS 東京リージョンの DR サイト、3. 東京リージョンを組み合わせたマルチリージョンアーキテクチャについてお話ししています (図3参照) 。詳細については、動画及び資料をぜひご覧ください!

大阪リージョン最新情報とよくある質問のセッション動画
大阪リージョン最新情報とよくある質問のセッション資料

図2. 大阪リージョン基礎情報

図3. 大阪リージョンユースケース

一歩踏み込んで考える Resilience

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 多田 慎也

本セッションでは、Resilience (回復力) をテーマに、ワークロードの可用性検討時に理解しておきたい基本的な考え方を解説しました。Resilience (回復力) とは、”ワークロードが障害に対応し、迅速に復旧する能力”です。Resilience における責任共有モデル (図4参照) や AWS 上での Resilience を備えたシステム設計のポイントについて、理解を深めていただくことを目的としています。
アジェンダは、1. なぜ Resilience が重要なのか、2. Resilience における責任共有モデル、3. Resilience を考慮したシステム構築時のベストプラクティス、4. マルチリージョン検討の際の基本的な考え方 (図5参照) 、の4点です。例えば、2. Resilience における責任共有モデルでは、可用性向上や DR 戦略、3. ベストプラクティスでは、AWS Well-Architected Framework の信頼性の柱、4. マルチリージョンの基本では、要件/データ/依存性の理解、オペレーションレディネスの確認、マルチリージョンアーキテクチャ例を紹介するなど、マルチリージョン構成を検討する際に、特に見落としがちな観点を中心に説明しています。詳細については、動画及び資料をぜひご覧ください!

一歩踏み込んで考える Resilienceのセッション動画
一歩踏み込んで考える Resilienceのセッション資料

図4. Resilience における責任共有モデル

図5. マルチリージョンの基本

お客様セッション

イベント後半のお客様セッションでは、実際に大阪リージョンを活用いただいているお客様から、大阪リージョン採用の背景、活用方法、具体的なアーキテクチャ、大阪リージョン (AWS) への今後の期待などリアルな情報を共有いただきました。タイトルと概要は以下の通りです。

鉄道グループ情報子会社のAWS移行の挑戦と大阪リージョンの活用

近鉄情報システム株式会社 ソリューション事業部 部長 上種 義之 氏

  • 近鉄情報システム株式会社では、大阪リージョンをメインリージョンとし、オンプレミスから AWS へのシステム移行を進めています。 セッションでは、AWS 移行の検討や推進をどのように進めたのか、推進のためにどのようなツールを活用しているのかを課題とその解決策を交えながらご紹介いただきました。また、大阪リージョンをメインリージョンとした理由や大阪リージョンへの期待もお話しいただきました。

京都発最強の技術商社を目指し、大阪リージョンから世界へ。

株式会社たけびし 経営推進室 情報システム部 開発チームリーダー 村田 明敏 氏

  • 株式会社たけびしでは、ビジネスを支える基幹システムに SAP ERP を長年活用しており、サーバー機器の更新から解放され、ビジネスアジリティを高めるための DX 基盤確立に向けて、全18台のサーバーで構成される基幹システムを大阪リージョンへ移行しました。セッションでは、クラウド移行の背景、 AWS 及び大阪リージョンを採用した理由をご紹介いただきました。また、 AWS 導入時に生じた課題と対応、今後の構想についてもお話しいただきました。

DRから始めるAWS大阪

Happy Elements株式会社 インフラグループ グループリーダー 長谷川 一輝 氏

  • Happy Elements株式会社では、『あんさんぶるスターズ!!Music』における DRサイトとして大阪リージョンを利用しています。セッションでは、『あんさんぶるスターズ!!Music』の技術構成やアーキテクチャ、 DR を実現するために大阪リージョンを選定した理由、そして DR を実現するための AWS サービス選定についてご紹介いただきました。サービス選定では、リスクやコストを踏まえどのようなサービスや機能を利用しているのかについて、 Amazon Aurora 、Amazon S3 等の具体例を交えてお話しいただきました。

まとめ

本イベントでは、 2 周年を迎えた大阪リージョンについて、基礎及び最新情報や Resilience (回復力) のあるシステムを作るためのベストプラクティス、実際に大阪リージョンを活用されているお客様からのリアルな情報をお届けしました。大阪リージョン活用に役立つ情報を、今後もセミナーやWebサイト等で発信していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

大阪リージョンにご興味のある方へ

このブログは、ソリューションアーキテクト 佐山 朝葉が担当いたしました。