Amazon Web Services ブログ

週刊生成AI with AWS – 2024/7/22週

みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。

先週の月曜日、7 月 22 日に発表した「AWSジャパン生成AI実用化推進プログラム」ですが、たくさんのお客様に興味を持って頂いています。ありがとうございます。Webページのフォームから意思表明をしていただくこともできますが、AWSのお客様担当がついている場合は、担当に声をかけていただく形でもOKです。最初にどういう課題の解決を目指すのかをクリアにして、その上で最適なアプローチを考える仕組みになっていますので、ぜひご検討ください。

また、8 月 8 日には「最新事例からはじめる生成AI活用」というイベントを開催します。生成AIの活用に取り組む際は、なにをどう解決するかが最も重要です。その助けになるのは事例で、事例をベースにしつつ自分達の目標を定めるやり方は、有効なアプローチのひとつです。

それでは、7 月 22 日週の生成AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。

さまざまなニュース

    • ブログ記事「AWS Trainium、AWS Inferentia が AWS 上の Llama 3.1 モデルに高性能と低コストを提供」を公開
      AWSが機械学習のために開発したアクセラレータLlama 3.1モデルのファインチューニングや推論に対応しています。この記事ではLlama 3.1をトレーニング用のAWS Trainiumと、推論用のAWS Inferentiaで稼働させる方法を解説します。以前の記事ではLlama 3をTrainium/Inferentiaのインスタンスにデプロイする方法を説明しましたが、今回はLlama 3.1です。各種サンプルコードも用意していますので、ぜひ触ってみてください。
    • ブログ記事「AWS Step Functions ワークフローによる Amazon Bedrock モデルカスタマイズの自動化」を公開
      Amazon Bedrockでは用途に応じて様々な基盤モデルを選択して利用することができますが、独自のデータを利用して基盤モデルの応答をカスタマイズすることで、さらに目的に沿った出力を得ることができるようになります。このブログ記事は、分散アプリケーションのワークフローを制御するAWS Step Functionsを利用し、Bedrockで稼働するモデルのカスタマイズを自動化する方法を解説しています。サンプルコードもついていますので、実際に動かしてみることもできますのでぜひ試してみてください。
    • 連作ブログ「生成 AI で加速する e コマースの変革」を公開
      eコマース業界のお客様でも、生成AIの利活用はホットなトピックになっています。この連作ブログは「その1」として典型的な課題とその解決案を整理し、「その2」で解決策の実装サンプルとしてAWS Summit Japanで展示したデモの解説を行っています。差別化につながらない作業の削減と、顧客体験のパーソナライズがテーマとして取り上げられていますので、eコーマス業界以外の方にも参考になるかもしれませんので、ピンときたらぜひご一読を。
    • ブログ記事「【開催報告】生成AI ユースケース創出 Boot Camp in 大阪」
      6月末にAWSジャパンの大阪オフィスで「生成AIユースケース創出 Boot Camp」というイベントを開催しました。このブログはそのイベントのレポートです。AWSから情報共有を行うセッションはもちろん、お客様による事例登壇やハンズオンなど盛りだくさんのコンテンツでお送りました。一部のセッションについては資料も公開されていますので、ぜひごらんください。

サービスアップデート

    • Amazon BedrockでMeta Llama 3.1が利用可能に
      Amazon BedrockでMeta社のLlama 3.1をオレゴンリージョンにてご利用頂けるようになりました。Llama 3.1は8B、70B、405Bのモデルが用意されており、用途に応じて最適なものを選択して利用することができます。Meta社によるとLlama 3.1は一般的な知識の解答、数学、ツールの利用、多言語翻訳に必要な機能を提供するとされています。ブログ記事もあわせてどうぞ。ちなみに発表当日は405Bについては限定プレビューでしたが、現時点では一般利用開始になっています。
    • Amazon SageMaker JumpStartにてMeta Llama 3.1が利用可能に
      トレーニング済みのモデルを即座に起動し、開発や利用を素早くはじめられるAmazon SageMaker JumpStartでもMeta社のLlama 3.1をご利用頂けるようになりました。リージョンはバージニア、オレゴン、オハイオとなります。ブログ記事はこちらです。
    • Amazon BedrockでMistral Large 2が利用可能に
      Mistral AIのMistral Large 2(24.07)モデルをAmazon Bedrockでご利用頂けるようになりました。このモデルは日本語や英語をはじめとする数十の言語の処理に対応し、会話、コーディング、推測、指示に応じた動作の精度が向上しているとのことです。Mistral Large 2(24.07)はオレゴンのリージョンでご利用頂けます。ブログ記事はこちらをご覧ください。
    • Amazon SageMakerの推論エンドポイントにおいて素早くオートスケーリングを発動可能に
      Amazon SageMakerで2つのメトリクスの情報取得頻度が詳細化され、これによって推論リクエストに応じたインフラストラクチャの自動スケーリングをより素早く実行できるようになりました。負荷の増加が発生すると、1分以内に新しいインスタンスの起動やモデルのコピーを開始し、負荷に対応できるリソースを準備します。

著者について

Masato Kobayashi

小林 正人(Masato Kobayashi)

2013年からAWS Japanのソリューションアーキテクト(SA)として、お客様のクラウド活用を技術的な側面・ビジネス的な側面の双方から支援してきました。2024年からは特定のお客様を担当するチームを離れ、技術領域やサービスを担当するスペシャリストSAチームをリードする役割に変わりました。好きな温泉の泉質は、酸性-カルシウム-硫酸塩泉です。