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週刊生成AI with AWS – 2024/9/16週

みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。これから小林と共に週刊生成AI with AWS を書いていきます。よろしくお願いします!

AWS Innovate」 が今週の木曜 (9 月 26 日) にオンラインで開催されます。 ”Migrate. Modernize. Build.” をテーマに、生成AI 活用を含むモダナイゼーションの実践方法を学ぶイベントとなっています。インフラ、アプリ、データの各領域で、どう生成AI を活用してモダナイズするかを、エキスパートが分かりやすく解説するセッションを用意しています。ぜひ奮ってご参加ください。

引き続き「AWSジャパン生成AI実用化推進プログラム」も募集中です。こちらの方もよろしくお願いいたします。

それでは、9 月 16 日週の生成AI with AWS 界隈のニュースを見ていきましょう。

さまざまなニュース

    • AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社ゼネット様、Amazon Bedrock を活用した e ラーニング向け AI 自動回答システムで講師の工数を削減
      株式会社ゼネット様は、 e ラーニング学習用コンテンツ登録プラットフォーム「Xlabo」を提供しています。多くの受講生が利用する一方で、受講生からの質問対応やソースコードレビュー対応に講師の時間の半分が取られる、繁忙期には講師の順番待ちで受講生の満足度が低下する、といった課題を抱えていました。そこで、Amazon Bedrock の Claude 3.5 Sonnet を活用した、自動質問回答機能と自動ソースコードレビュー機能を実装しました。Claude 3.5 Sonnet 採用の決め手は、受講生が添付する画像の文字抽出能力とコード理解力の高さでした。システムが24 時間 365 日高い精度で質疑応答できるようになった結果、講師陣が研修の実習時間中に行うサポート工数が半分以下に削減され、受講生の学習効率が大幅に向上するといった効果を得られています。
    • ブログ記事「RAG の精度を向上させる Advanced RAG on AWS の道標」を公開
      RAG (検索拡張生成) は、より高い精度の回答やより高度な応用を実現しようとすると、追加の工夫が必要になるケースがあります。この記事では、RAG を拡張する Advanced RAG の様々な手法や AWS での実装方法を紹介しています。Advanced RAG の各手法の難易度にも触れていますので、RAG の改善を目指している方は是非この記事を道標として参考にされてはいかがでしょうか。

サービスアップデート

    • Amazon Q generative SQL for Amazon Redshift の一般提供を開始
      Amazon Redshift では、Redshift Query Editor V2 というウェブベースの Query Editor 機能が提供されています。Amazon Q generative SQL for Amazon Redshift は、Redshift Query Editor V2 上で自然言語で質問を入力すると、生成AI によって推奨の SQLコードが生成される機能です。クエリの作成が簡単になり、生産性向上が期待できます。昨年11月にプレビュー版が出ていましたが、今回一般提供開始となりました。東京リージョンでもご利用いただけます。
    • AWS Chatbot で、Microsoft Teams と Slack から Amazon Bedrock Agents にアクセスが可能に
      AWS Chatbot は、Microsoft Teams や Slack を通じた AWS リソースの操作や、これらのチャットツールへの通知転送を実現する ChatOps サービスです。今回、AWS Chatbot を利用して、 Microsoft Teams や Slack のチャットから Bedrock Agents を直接呼び出すことができるようになりました。これまでチャットツールと Bedrock Agents の統合には独自実装が必要でしたが、AWS Chatbot と Bedrock Agents の接続設定のみで統合が可能になっています。
    • AWS Neuron が、Neuron Kernel Interface(NKI)、NxD Training、JAXサポートをトレーニング向けに導入
      AWS Neuron は、生成AI に特化して構築された AWS Inferentia と Trainium インスタンス用の SDK です。このリリースでは、AWS Neuron に Neuron Kernel Interface (NKI) (ベータ版) が導入され、開発者は最適化されたコンピュートカーネルを独自に構築できるようになりました。また、効率的な分散トレーニングを可能にするライブラリである NxD Training と JAX フレームワーク (共にベータ版) も導入されています。詳細については Neuronリリースノートをご覧ください。

著者について

Naoto Kimura

木村 直登(Naoto Kimura)

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、製造業のお客様に対しクラウド活用の技術支援を行なっています。最近は生成AI と毎日戯れており、特にコード生成に注目しています。好きなうどんは’かけ’です。