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Amazon Bedrock Studio (プレビュー) を使用した生成 AI アプリケーションの構築

5月7日は、新しいウェブベースの生成人工知能 (生成 AI) 開発エクスペリエンスである Amazon Bedrock Studio のパブリックプレビューが開始されたことをお知らせしたいと思います。Amazon Bedrock Studio は、ナレッジベースエージェントガードレールなどの主要 Amazon Bedrock 機能を使用するラピッドプロトタイピング環境を提供することで、生成 AI アプリケーションの開発を高速化します。

開発者ユーザーは、会社のシングルサインオン認証情報を使用して Bedrock Studio にサインインし、実験を開始できるようになります。Bedrock Studio では、多岐にわたる最高性能モデルを使用してアプリケーションを構築してから、生成 AI アプリを評価して共有することができます。ユーザーインターフェイスは、モデルの応答を改善するために役立つ、さまざまなステップを実行するためのガイダンスを提供します。モデル設定で実験し、会社のデータソース、ツール、および API をセキュアな方法で統合して、ガードレールを設定することも可能です。チームメンバーと連携して生成 AI アプリケーションの概念化、実験、改良を行うことができ、いずれも高度な機械学習 (ML) の専門知識や AWS マネジメントコンソールへのアクセスは必要ありません。

Amazon Web Services (AWS) 管理者ユーザーは、開発者が Bedrock Studio 提供の機能にしかアクセスできず、AWS のインフラストラクチャやサービスへのより広範なアクセスは許可されないという自信を持つことができます。

Amazon Bedrock Studio

では、次に Amazon Bedrock Studio の使用を開始する方法を説明したいと思います。

Amazon Bedrock Studio の使用を開始する
AWS 管理者として、まず Amazon Bedrock Studio ワークスペースを作成してから、そのワークスペースに対するアクセス権を付与するユーザーを選択して追加する必要があります。ワークスペースが作成されたら、ワークスペース URL を各ユーザーと共有できます。アクセス権を持つユーザーは、シングルサインオンを使用してワークスペースにサインインし、ワークスペース内でプロジェクトを作成して、生成 AI アプリケーションの構築を開始できます。

Amazon Bedrock Studio ワークスペースを作成する
Amazon Bedrock コンソールに移動して、左側のペインの下部にある [Bedrock Studio] を選択します。

Bedrock コンソール内の Amazon Bedrock Studio

ワークスペースを作成する前に、AWS IAM アイデンティティセンターを使用して、ID プロバイダー (IdP) によるシングルサインオン統合を設定し、セキュア化する必要があります。AWS Directory Service for Microsoft Active Directory、Microsoft Entra ID、または Okta などの各種 IdP の設定方法に関する詳しい手順については、「AWS IAM Identity Center User Guide」を参照してください。このデモでは、デフォルトの IAM アイデンティティセンターディレクトリを使用してユーザーアクセスを設定しました。

次に、[ワークスペースを作成] を選択してワークスペースの詳細情報を入力し、必要な AWS Identity and Access Management (IAM) ロールを作成します。

オプションで、ワークスペースにデフォルトの生成 AI モデルと埋め込みモデルを選択することもできます。完了したら、[作成] を選択します。

次に、作成されたワークスペースを選択します。

Amazon Bedrock Studio – 作成されたワークスペース

選択したら、[ユーザー管理][ユーザーまたはグループを追加] の順に選択して、このワークスペースへのアクセス権を付与するユーザーを選択します。

Amazon Bedrock Studio ワークスペースにユーザーを追加する

[概要] タブに戻ると、Bedrock Studio URL をコピーして、それをユーザーと共有できるようになっています。

Amazon Bedrock Studio – ワークスペース URL を共有する

Amazon Bedrock Studio を使用して生成 AI アプリケーションを構築する
これで、ビルダーが提供された Bedrock Studio URL に移動し、シングルサインオンのユーザー認証情報を使用してサインインできるようになりました。Amazon Bedrock Studio へようこそ! 業界をリードする FM から選択する、独自のデータを持ち込む、関数を使用して API コールを実行する、およびガードレールを使用してアプリケーションを保護する方法を見ていきましょう。

業界をリードする複数の FM から選択する
[探索] を選択することで、利用可能な FM を選択し、自然言語プロンプトを使用してモデルを調べることができます。

Amazon Bedrock Studio UI

[構築] を選択する場合は、プレイグラウンドモードで生成 AI アプリケーションの構築を開始して、モデル設定での実験、アプリケーションの動作を定義するためのシステムプロンプトのイテレーション、および新しい機能のプロトタイプ化を実行することができます。

Amazon Bedrock Studio – アプリケーションの構築を開始する

独自のデータを持ち込む
Bedrock Studio では、単一のファイルを提供する、または Amazon Bedrock で作成されたナレッジベースを選択することによって、セキュアな方法で独自のデータを持ち込み、アプリケーションをカスタマイズすることができます。

Amazon Bedrock Studio – アプリケーションの構築を開始する

関数を使用して API コールを実行し、モデル応答の関連性を高める
関数コールは、プロンプトに応答するときに FM が外部のデータまたは機能に動的にアクセスして取り入れることを可能にします。モデルは、ユーザー提供の OpenAPI スキーマに基づいて、呼び出す必要がある関数を判断します。

関数は、モデルが直接アクセスできない、または予備知識がない情報を応答に含めることができるようにします。例えば、関数は、モデルそのものに現在の気象状況情報が保存されていなくても、モデルがその情報を取得して応答に含めることを可能にします。

Amazon Bedrock Studio – 関数を追加する

Amazon Bedrock のガードレールを使用してアプリケーションを保護する
ユースケース向けにカスタマイズされた安全策と、責任ある AI ポリシーを実装することで、ユーザーと生成 AI アプリケーション間における安全なやり取りを促進するためのガードレールを作成できます。

Amazon Bedrock Studio – ガードレールを追加する

Amazon Bedrock Studio でアプリケーションを作成するときは、ナレッジベース、エージェント、およびガードレールなどの対応するマネージドリソースが AWS アカウントに自動的にデプロイされます。ダウンストリームアプリケーションでこれらのリソースにアクセスするには、Amazon Bedrock API を使用できます。

こちらは、私の同僚である Banjo Obayomi が作成した Amazon Bedrock Studio の短いデモ動画です。

プレビューに参加しましょう
Amazon Bedrock Studio は、5月7日から米国東部 (バージニア北部) および米国西部 (オレゴン) AWS リージョン内でのパブリックプレビューで利用可能になります。詳細については、Amazon Bedrock Studio ページとユーザーガイドをご覧ください。

今すぐ Amazon Bedrock Studio を試して、皆さんのご意見をお聞かせください! フィードバックは、AWS re:Post for Amazon Bedrock に送信、または通常の AWS 担当者を通じてお寄せください。生成 AI ビルダーコミュニティ (community.aws) にもぜひご参加ください。

– Antje

原文はこちらです。